次の日ー・・・
洸が入院している病院の前で
紗智が一人、立っていた
「・・・・・。」
紗智は昨日の愛菜との会話を思い出していた
紗智は洸に、もう一度
会いたくて話したくて病院まで来たが
なかなか中に入る事が出来なかったー・・・
「はぁー・・・。」
紗智はため息をつき今日はやめとこうと思い
振り返り病院に背を向けた瞬間ー・・・
「おねーちゃん!!」
「?」
紗智は、どこか聞き覚えのある声に反応してしまい
声がする後ろを振り返ると・・・
紗智の目の前には
水色のチェック柄のパジャマを着た男の子が立っていた
「ゆ、優太君・・・?」
紗智が驚いた表情で言った
「うん!やっぱり、お姉ちゃんだっ!」
男の子はそう言うとニコッと笑った
「優太君、入院してたの?」
紗智が男の子に近づき話しかけた
「うん。夏休みの間だけだけどね!」
「そっか・・・。」
「お姉ちゃんは?どこか悪いの?」
「え?私?違うよ・・・。」
「もしかして!
あの、お兄ちゃんのお見舞いに来たの?」
「え?お兄ちゃん?
もしかして洸の事・・・?」
「うん!僕、同じ病室なんだ!」
「洸と・・・。」
紗智の何とも言えない表情に男の子が
「ねぇ、お姉ちゃん。
僕、お話ししたいんだけどいいかな?」
そう紗智に言った
「お話?良いよ?」
紗智が、そう答え
二人は病院の中庭へと移動した
すると紗智が病院の中庭を見て思った
似てる
自分の高校の中庭と・・・
洸との思い出が詰まった場所に
そして、紗智にとっては悲しい場所に似ていた
「・・・・・。」
紗智が中庭を見渡しているとー・・・
「お姉ちゃん?」
男の子が紗智の袖を引っ張って話しかけた
「!・・・ごめん、何?」
紗智がハッとした顔で男の子に言った
「どうしたの?」
「何でもないよっ!ベンチに座ろうか?」
「うん。」
二人は近くのベンチに座った
「それで優太君、お話って何かな?」
紗智が聞いた
「うん・・・僕、前にも言ったけど
好きな女の子が居るんだ。」
「好きな女の子・・・。」
紗智は思い出していた
それは花火大会の時、
迷子になっていた男の子と出会い
洸を待っていた時に
男の子から聞いた話だったー・・・
