洸の病室に同室となる患者が来た
それは花火大会の時に
迷子になっていた男の子だった
そして、その男の子から
相談があると言われた洸
男の子は洸のベットに腰かけた
「相談って?どうした?」
洸が優しく話しかけた
「うん・・・あのさ、お兄ちゃんには
好きな人っている?」
男の子は洸に聞いた
「何だよ!急に。
相談って言うから聞いたのに・・・。
子供がいきなり何言いだすと思えば・・・。」
「・・・・・。」
「・・・お前、相談って・・・。」
「僕ね、好きな人が居るんだ。」
「はは。好きな人って・・・。
小学生の子供が恋の相談って・・・。」
「僕は真剣に話してるんだよ!」
「!・・・悪かった。
ちゃんと聞いてやるから話してみろよ。」
「ありがとう・・。
僕ね、生まれた時から体が弱くて
何度も入院したりして学校もあんまり行けなくて
友達と遊ぶ事も出来ないから友達が居ないんだ。
でもね、いつも話しかけてくれる女の子が居て
僕その子の事が好きになっちゃったんだ。」
「そっか。お前にとったら
その子は初恋の相手なんだな。」
「うん。僕ね、その子の事が好きだから
強くなりたいんだ!どうしたら強くなれるかな?」
「そうだな・・・強くなるには体もそうだけど
まずは心も強くならないとな!」
「心?」
「ああ。その子に対する想いは
誰にも負けねー!って気持ちを持つ事だな。
そしたら心が強くなって体も強くなる!」
「そっか。僕その子の前になると緊張して
話せなくなるんだ・・・。」
「だったら勇気も必要だな。」
「勇気・・・。」
「ああ、勇気。
それがあれば、その子とも仲良くなれる。
まずは一言でいいんだ。挨拶からとか。
おはよう!って笑顔で話しかけんだよ。」
「うん!分かった!ありがとう!お兄ちゃん。」
「でも今は夏休みだから会えねーな。」
「うん・・・。
僕、夏休み中は入院だから会えない。」
「そっか。」
「でも二学期に会えるから
頑張って話しかけるね!おはようって。」
「ああ。頑張れよ。」
「うん!お兄ちゃんに相談して良かった!」
「そっか。なら良かった。」
洸は、そう言いながらフッと笑った
「・・・・・。」
そんな洸を男の子は、ジーッと見た
「何?」
洸が男の子に聞いた
「ねぇ・・・お兄ちゃんは
花火大会の時のお姉ちゃんの事が好きなの?」
「・・・!何だよ!いきなり!」
洸は男の子の言葉に驚いた表情で言った
「ねぇー!好きなの?教えてよー!」
男の子が、しつこく洸に聞く
すると洸は
「・・・何で、そう思うんだよ。」
男の子に聞いた
すると男の子はニコッと笑い
「だって、
花火って好きな人と見るものでしょ?」
「え?」
「ママがね、パパと初めてデートしたのが
花火を見に行った時だって言ってたよ。
だからお兄ちゃんも
好きな人と見に行ったんでしょ?」
「・・・・・。」
「僕も花火一緒に見たいなー。
今年の花火は見に行けるかな・・・?」
「行けるだろ。去年も花火、見れたんだから。」
「去年はママとパパと見たけど・・・
僕も好きな人と見たいよ!」
「ママとパパは好きじゃないのか?」
「好きだよ!でも・・・。」
「はっ・・・。お前ー小学生のくせに
何が「好き」だよ。たくっ、最近の子供は・・・。」
「関係ないよ!小学生でも恋するよ!
僕は本気で好きなんだ!
お兄ちゃんはさ、恋してないの?」
「・・・・・。」
男の子の真剣な目に洸は
「・・・恋してるよ。」
「やっぱり!」
「でも分からないんだ。
本当に、その人の事が好きかどうか。
好きになる資格あるのかなぁー?って。」
「?」
「俺もさ、自信ないんだ。」
「・・・・・。」
「ごめんな。役立たずで。
お前の恋は応援してるからよ。」
洸は、そう言いながら男の子の頭を撫でた
すると男の子が洸に言った
「ねぇ、お兄ちゃん。
良い事、教えてあげようか?」
「え?」
「耳、貸して。」
洸は片耳を男の子に近づけると
男の子は何かを話したー・・・
