洸の病室では
洸と実が互いに黙ったままだったー
「紗智が何?」
先に口を開いたのは洸だった・・・
「とぼけんなよ。
お前あいつの事どー思ってんだよ。」
「どうって・・・
紗智は友達だし大切に思ってるよ。」
「友達?それだけかよ?」
「だったら何?
お前に何で言わなきゃいけねーの?」
「俺は、あいつ・・・紗智とは
ガキの頃から知ってて幼馴染ってやつで
ずっと一緒に居て何かほっとけなくて・・・
俺が守んなきゃって思ってた。
ただの幼馴染だと思ってたのに
・・・いつの間にか好きになってた。」
「!」
洸は実の言葉に一瞬、動揺したが
すぐに冷静になり実を見た
実の顔は真剣で
紗智に対する想いが本気である事が伝わる
そんな実を洸は初めて見たー
「何で、それを俺に言うわけ?」
「お前の気持ちが知りてぇーんだよ。
お前が紗智を好きかどうか。」
「俺は別に・・・。」
「半年前のお前は紗智を好きだった。
その気持ちが、すげー伝わった。
正直、腹立つくらいな。
けど、お前の紗智に対する気持ちが
本気だって分かったから
俺は気持ちを伝えず応援しようと思った。」
「けど、お前と連絡取れなくなって
俺は正直このまま・・・
連絡取れなくていいって思ったんだ。
紗智がお前を忘れてくれたらって。
最低だよな。紗智が悲しんでる姿を
ずっと側で見てきたのに。」
「紗智の事はガキの頃から側で見てきたけど
ただ見てるだけじゃダメなんだって思った。
俺は紗智を守りたいって思った。
・・・俺はお前みたいに傷つけたりしない。
俺は紗智を絶対に悲しませたりしない。
もう幼馴染のままで居たくねぇーんだよ。」
「お前は俺にとって大事なダチだ。
これからもダチで居たいって思ってる。
でも紗智は譲れない。譲りたくない。
お前が紗智が好きなら、それでもいい。
だからお前の気持ちを知りてぇーんだ。」
実の紗智に対する強い想いを聞いた洸ー・・・
洸は実の話を黙って聞いていたが
洸は話し始めたー
「紗智と出会った時、紗智と会って話して
過ごして本当に楽しかったし幸せな気持ちになれた。
紗智と居ると自分で居られた。
俺にとっても紗智は特別な存在だった。
半年前の事故で紗智と連絡取らなくなって
毎日、辛かったし苦しかった。
紗智を忘れる事なんか出来なかったし
逆に紗智の存在が大きくなっていた。」
洸は一瞬、黙り・・・
「俺はー・・・紗智が好きだ。」
「!」
「その事は再会した時に強く思たんだ。
けど・・・バスケ部員の奴らが来た時に
あいつを・・・愛菜を侮辱された時、
俺、すげームカついたんだ。
その時、気づいたんだよ。
俺はまだ完全に愛菜を忘れてないんだって。」
「愛菜って・・・元カノの事か?
未練があるって事か?」
「いやっ・・・未練かどうかは
正直、俺にも分からねーよ。
愛菜とは小さい頃から一緒に居たから。
実と紗智みたいにね。
俺にとって愛菜は特別な存在なんだよ。」
「・・・紗智の事は好きだ。
けど愛菜の事を完全に吹っ切れてないのに
こんな気持ちのままじゃ紗智を傷付けるだけだろ?
だから今の俺は紗智を好きになる資格はない。」
「それって、どーいう意味だよ?」
「俺は紗智を諦めようと思う。」
「は?お前・・・何言ってんだよ?
今お前紗智が好きって言ったよな?
なのに何で諦めたりするんだよ!
お前の気持ちはその程度の物だったのかよ?!」
「好きだからだよ!」
「・・・!」
「お前に俺の気持ちが分かんのかよ?!
俺が決めたんだから、それでいいだろ?」
洸の言葉に実は-・・・
「分かった。もういい。
それがお前の気持ちは分かったよ。
俺はもう遠慮とかしねーからな。
これからは俺がしたいようにする。」
実はそう言うと病室を出た
洸は、ただ黙ったままだった
紗智への気持ちを正直に話し
これからは遠慮しないと言った実ー
紗智への気持ちがあるにもかかわらず
愛菜の存在が消えず紗智を諦めると言った洸ー
そして洸への気持ちがどんどん強くなる紗智ー
三人の関係が今後どうなってしまうのか?!
