「俺と洸と愛菜は中学生の時から一緒で
洸と愛菜は幼馴染だったんだ。」
「・・・幼馴染?」
「ああ。洸と愛菜は中学の時から
カッコイイし美人だし頭もいいし
運動神経も良くて人気があったんだ。」
「二人が付き合ってるって噂にもなって
二人が理想のカップルとか言われてて・・・。
俺、愛菜の事が好きで告白したんだけど
洸が小さい時から好きだって言われて振られたんだ。
それから俺は二人の応援しようと思って
そしたら愛菜が洸に告白して付き合ったんだ。
二人は本当にお似合いで
お互いに想いあってて凄く幸せそうだった。
俺も二人が幸せそうで嬉しかった。でも・・・」
「中三の時、進路の事で二人が喧嘩したんだ。
二人は同じ高校に通うつもりだったんだ。
君らが通ってる高校に。」
「私達の高校に・・・?」
「うん。けど、先生が俺らが通う高校に
推薦で受けてみないか薦めたみたいで。
俺らの高校はバスケが強い事で有名だったし
バスケが好きな洸は悩んだみたいで・・・。」
「洸は愛菜に話したんだけど
愛菜は一緒の高校に行きたいって言って
洸は違う高校に行っても
関係が変わるわけじゃないからって言ったけど
そこから二人の関係が悪くなっちゃって
何度も話し合ったけど喧嘩ばかりして
愛菜は洸に別れようと言ったらしいんだー。」
「洸は愛菜と違う高校に行っても
気持ちも変わらない付き合うつもりでいたのに
二人は別れてしまった。
洸は今の高校に推薦で受かり
愛菜も私立の女子高に受かった。
卒業してから二人は会っていなかった。
「でも事故の日に何故か二人が会ってて
俺も知らなかった。
二人が何で会ったのか。聞けなかった。
愛菜とは事故の日から一度も会ってなかった。
愛菜、事故があってから洸の側に居たんだ。
この半年間ずっと、側に居たのかな?
もしかしたら愛菜は洸の事がまだ
好きなのかもしれない。」
実の友達の話を聞いて
洸と愛菜の関係を知った三人は
何て言っていいのか分からなかった
二人は、お互いが好きで
でも好きなのに気持ちがすれ違ってしまい
「別れ」という
悲しくて辛い決断をしてしまったんだー
紗智は二人の関係が
どれだけ深いものだったのかを知った
それは紗智にとって
複雑な気持ちで胸の奥が苦しかった・・・
そして、この半年間ずっと
洸の側に居たのだろうか?
洸が辛い時、苦しい時に
彼女が支えていたんだろうか?
紗智は自分だけが、この半年間
辛かったわけじゃない
洸は自分以上に
この半年間、辛かったと思う
そんな洸に対して自分は
連絡が取れなくなった洸に
悲しみ、恋しさだけじゃなく
憎しみに近い感情もあったー
そんな自分に対して
恥ずかしさ、情けなさ、悔しさ
申し訳なさ・・・
色んな思いが込み上げてきた
紗智は本当は自分が
洸が一番、辛い時に側に居たかった
支えてあげたかった
何で私じゃなくて彼女なの?
あの人は今でも洸が好きなの?
洸を傷つけたのに?
紗智は気付いたら愛菜に対して
嫉妬に近い感情も込み上げてきたー
紗智の目から涙が溢れた・・・
「・・・・・。」
そんな紗智の様子を離れた場所から
実が見ていた
すると実が友達に声をかけた
「なぁ、お前どうすんの?」
「え・・・?」
「・・・洸に会わないのか?」
「・・・・・。」
「そろそろ洸に会ってやっても
良いんじゃないのか?
お前の気持ちを洸に伝えろよ。
洸なら、お前の気持ち
聞いてくれると思うから。」
「・・・ごめん。今はまだ無理だわ。
ほんと、ごめん!」
そう言うと走って逃げてしまったー
「ちょっ・・・おいっ!!」
実が後を追いかけようとすると
「実!やめときなよ!」
葉月が実を止めた
「今は無理に会せたらダメだよ。
無理に会せて余計、二人の関係が
悪くなったりしたら、どうするの?!
うちらに洸の事、話してくれたし
それだけでも前に一歩進めたと思う。
もう少し時間が必要なんだと思う。」
「葉月・・・。」
紗智は葉月の真剣な顔と言葉を聞いて
涙が止まり何だか心が落ち着いた
「分かったよ・・・。
とりあえず帰るか。」
実はそう言うと歩き始めた
「うん・・・。」
紗智と葉月も実に続いて歩きはじめたー
三人は駅に向かった・・・
