clover*


「え?洸が?」

教室で文化祭と体育祭の時に撮った写真を
見ながら葉月が叫んだ

「ああ。こないだの練習試合の時に
洸の高校と試合だったんだけど・・・
あいつの姿がなかったんだよ。」

実が写真を見ながら言った

「それって、どーゆう事?」

紗智が実に聞く

「他の奴に聞いたら怪我をしたらしい。
たいした事ないらしいけど。」

「怪我?」

「それで試合は出られなくて、
その日も学校を休んだらしいぜ。
結局、俺らが勝ったんだけど・・・。
正直、洸が居ないと張り合いがねーって言うか
あんま強くなかったかな。」

「紗智、洸が怪我してたって知ってた?!」

「ううん。知らない。
それに連絡してないから。」

「まじ?連絡してないの?!」

「中間テストが終わってから連絡したんだけど
メールの返信が来ないんだ。」

「え?嘘?!」

「?!」

紗智の言葉に驚く実と葉月

「気になったけど・・・
忙しいんだろうなって思って。」

「忙しいって、もう一か月以上たってるんだよ?!
返信ぐらい出来るでしょ!洸、最低!」

「それに怪我したんだったら
それどころじゃないだろうし。」

「でもさ・・・。」

「・・・・・。」

紗智と葉月の会話を黙って聞く実

「私は大丈夫だから!
それより洸が心配だよ。大丈夫かな?」

「紗智・・・。」

「!」

実は携帯を取り出して、どこかに電話した

「実?」

紗智が実に声をかけた

「くそっ!」

実は電話を切った

「洸、出ないの?」

葉月が言った

「出ない!・・・俺、あいつの友達づらしてたけど
あいつの家も家の番号も知らねぇー。
こんなの友達って言えるかよ!」

「実・・・。」

「もし、あいつが苦しんでるなら
何とかしてやりたいけど出来ねぇー。それに・・・。」

「それに?」

実は振り向いて紗智にこう言った

「紗智、ごめん。俺も、もっと早く連絡してれば
こんな事になっていなかったのに。」

実が落ち込んだ顔をしながら頭を下げた

「実は悪くないよ!だから謝らないで!
それに私も連絡するのに勇気が出なかったし。」

「紗智・・・。」

落ち込む二人に対し葉月は慌てて言った

「二人とも落ち込まないでよ!
それに、もしかしたら急に洸から連絡が来るかもよ?
今は怪我で落ち込んでるだけかもしれないし!
そっとしてあげるのも友達でしょ?!」

必死に二人を励ます葉月の姿に
二人はクスッと笑った

「何よー!人がせっかく励ましてるのにー!」

葉月が顔を赤くして怒りながら言った

「わりぃ、わりぃ。」

実が笑いながら言った

「ごめん、ごめん!葉月。ありがとう。」

葉月のおかげで二人に笑顔が戻った


「分かった。もう少し待ってみるよ。」

「紗智・・・。」

「そーだよな!俺も待ってみる。」

「実・・・。そうだよ!待とう!」


三人は、もう少し待つ事にしたー

洸から連絡が来る事を信じて


けど、いくら待っても洸からの連絡は来なかったー


期末テストも終わり、

季節は秋から冬へと変わっていったー



そして、ある日、洸との関係が
完全に終わる日が来てしまったんだー