「んー、やっぱり、ここは落ち着く。」

紗智は校舎から出て中庭のベンチに座っていたー

教室の窓からの差し込む日差しの暑さとは違って
中庭は建物に囲まれていて日陰が多く涼しい


紗智の大のお気に入りの場所でもあった

実、葉月にとっても、お気に入りの場所

そして、もう一人。


「……………。」

紗智はポケットから携帯を出し何かを打ち始めた


“元気ですか?今日も暑いですね”


そう文章を打った。


その相手とはー?


「……今日もダメそうだなぁ。」


紗智が、そう言いながら
ふぅーっと、ため息をついていると


♪~

携帯が鳴り紗智は慌てて電話に出たー。

「はいっ!もしもし?」


「あー、ごめん。私。」

「葉月!」

電話を掛けてきたのは葉月だった

「そろそろ昼休み終わるから早く戻ってきな。」

「……うん、分かった。今から戻るね。」


そう言うと紗智は電話を切りポケットにしまい
教室に戻ったー。