clover*



季節はすっかり秋から冬へと変わった

紗智、実、葉月は受験モードへ突入

そして洸はリハビリに励む毎日・・・

そんな、ある日ー・・・

コンコン・・・!

洸の病室をノックする音がした

「はい。」

洸が返事した

入って来たのは実の父親で

洸の担当医である四宮先生だった

「先生。」

「洸君。これ。」

先生は洸にあるものを渡した

それを受け取った洸は

「外出届・・・先生これ!」

驚いた表情で先生を見た

「前に言ってたじゃないか。
外出したいって。」

「先生・・・。」

「けど外出ってどこへ行くんだ?」

「行きたい所があるんです。」

「行きたい所?」

「はい。」

洸には行きたい所があった

そして、その頃、紗智はー・・・

「紗智ー!」

「葉月。」

「待たせてごめん!」

「ううん。大丈夫。」

「ありがとう。帰ろうか。」

「うん。」

紗智と葉月は下校途中だった

「もうすぐだねー推薦入試。」

「うん、そうだね。」

二人の第一志望である大学の推薦入試が

一週間後に控えていた・・・

「面接、緊張するー。」

葉月がため息をつきながら言った

「うん・・・。」

葉月の言葉に紗智も不安になる

すると葉月は

「でもさ受かれば同じ大学に行けるね!」

「うん!」

「頑張るしかないよね!」

「そうだね!」

二人は励ましあった

すると葉月が・・・

「あと一ヶ月だねー。」

「何が?」

葉月の言葉に紗智が聞いた

「何がってクリスマスだよ!」

「あー・・・受験の事で
頭がいっぱいで忘れてた・・・。」

「忘れてたって・・・。
いくら受験生でもそれはないでしょ。」

「でも私達、受験生にはクリスマスを
楽しむ余裕なんかないよ。」

「合格すれば大丈夫!」

「葉月は前向きだね。」

「だって紗智は、それでいいの?!」

「え?」

「洸と一緒にクリスマス過ごしたくないの?!」

「洸と・・・?」

「そうだよ!
好きな人と初めて過ごすクリスマスだよ?!
会いたくないの?!一緒に居たくないの?」

「それは・・・そうだけど。
あれから洸と会ってないし
受験が終わるまでは会わないつもりだし
洸もリハビリ頑張ってるし・・・
クリスマスに会おうなんて・・・。」

「何言ってんのよ!
恋人同士がクリスマスに会わないで
どうするの?!洸だって会いたいに決まってる!」

「そうかなぁ・・・。」

「紗智。いくら受験生でも
何でもかんでも我慢しちゃだめだよ。
会いたい時に会わなきゃストレス溜まって
受験に影響するかもよ?」

「・・・・・。」

「私の前では本当の事言って?
親友なんだから。」

「葉月・・・。」

「洸に会いたくないの?」

「・・・会いたい。」

「そっか。じゃあー・・・
クリスマス会う為にも
受験、頑張らないとね。」

「・・・うんっ!」

葉月の言葉で紗智は思った

洸に会いたい

胸の奥がギュッと苦しくなった

そして改めて自分の気持ちを確認した

私は洸が好きなんだと

クリスマス 洸と過ごしたい・・・

洸はどう思うかなぁ?

洸に会いたい

洸の顔が見たい

洸の声が聞きたい

洸の顔が頭から離れない

受験生じゃなかったら良かったのに

そんな思いを胸に紗智は

絶対に合格すると強く思ったー・・・