その頃、紗智達はー・・・
「じゃあ、そろそろ帰るか。」
実の言葉に
「そうだねー。
あーあ。帰ったら勉強かぁー。」
葉月がため息つきながら言った
「仕方ないよ。受験生だし。」
紗智が葉月に言う
三人はカバンを手に取る
そんな三人に
「今日はありがとな。
受験勉強があるのに来てくれて。
これからは来なくていいから。」
洸が言った
「何で?!」
葉月が聞いた
「いやっ、それは・・・。」
洸がどう答えていいか分からないでいると
「洸。私達は好きで来てるんだから
気にしなくていいんだよ。」
紗智は洸が言わなくても分かった
「紗智・・・。」
「そうだよ洸。
洸が気にする事ないんだよ!」
「葉月・・・。」
「そーいう事。」
「実。」
実も葉月も洸の気持ちが分かっていた
洸は三人の言葉が嬉しくて笑顔になる
そして洸に笑顔に三人も笑顔になった
するとー・・・
コンコン!
病室のドアをノックする音がした
「はいっ!」
洸が慌てて返事をした
ガラッ・・・!
ドアが開いた
そこに立っていたのは
看護師だった・・・
「どうしたんですか?」
洸が聞いた
「みんな・・・!優太君が目を覚ましたわよ。」
「?!」
四人は看護婦の言葉に驚いた
すると実が
「優太に会わせて下さい!」
「実?」
「優太に会いたいんです!
あいつと話がしたいんです!
あいつに・・・話したい事があるんだ。」
「実・・・。」
「けど優太君は今、目を覚ましたばっかだし
私達とすぐに会って大丈夫かな?」
葉月が言った
「そう、だよな・・・。」
葉月の言葉に実が黙り込む
紗智も洸も黙ってしまう
暗くなる四人に看護婦が
「大丈夫よ。」
「え?」
「優太君に会えるわよ。
だって優太君が言ってたの。
みんなに会いたいって。」
看護婦が笑顔で言った
「ほんとですか?」
「じゃあ会わせて下さい!」
「優太の病室に行ってもいいですか?!」
「ええ、いいわよ。
でも長い時間、病室には居られないわよ。
先生との診察もあるし。」
「はい!」
「じゃあ行きましょう。」
「はい!」
紗智、実、葉月は看護婦の後を追うように
病室を出ようとした瞬間ー・・・
紗智はハッとした顔をして
振り返り洸に声をかけた
「洸・・・?どうしたの?」
すると洸は・・・
「・・・俺は行かない。」
「洸?」
「いやっ、行けない。」
「何で?」
「俺の前で優太が倒れたんだ。
優太が倒れたのは俺のせいなんだ。」
洸は優太が倒れた事を
今でも自分のせいだと思い
自分を責めていた
「だから洸のせいじゃ・・・」
紗智が言うと
「俺、優太に会う自信がない。
もちろん優太に会いたいし
話したい事だってあるよ。
でも・・・。」
「洸・・・。」
優太に会う自信がないと言う洸に
返す言葉が見つからない紗智
するとー・・・
「いーかげんにしろよ。」
実が言った
「実・・・?」
実は洸に近づき
「さっきから聞いてれば
俺が悪いとか会う自信がないとか。
何、情けねぇー事、言ってんだよっ!!」
「・・・・・。」
「お前の気持ちは分かる。
けど優太は俺らに会いたいって言ってんだよ!
そんな優太の気持ちに応えてやれよ!
話したい事あんだろ?
お前が悪いって思うんなら
優太に話せばいいだろ?悪かったって。
ちゃんと優太と向き合えよ!男だろ?!」
「実・・・。」
「大丈夫。
お前には俺らがついいてる。」
実の言葉に洸はー・・・
ゆっくり頷いた
そんな洸に紗智、実、葉月が
ほっとした表情になった
そして四人は優太の病室へと向かったー・・・
