紗智はしばらく泣き続けた
涙を止めたいけど
止める事も出来ず
ただ ただ
紗智は泣き続けたー・・・
しばらくして
紗智はハッとした
いつの間にか涙も出ていなかった
そして冷静になり考えた
どれくらい泣いたんだろう?
時間で言うと
それほど経ってはいないと思うけど
何だか凄く長く感じた・・・
紗智はふと洸を見た
洸は寝ているようだ
こんな近くで泣いていたのに
起きない洸に
ホッとした気持ちと
少し呆れてしまう気持ちと
何だか少し寂しい気持ちになった
「・・・・・。」
紗智は深いため息をつくと・・・
「あっ。」
紗智は慌てた表情でカバンから何かを出した
「うわっ!凄い顔・・・。」
紗智は化粧ポーチから鏡を出し自分の顔を見た
泣いた後の顔はひどいものだった
普段からそんなに化粧はしないけど
化粧は落ち目は真っ赤で充血していた
こんな顔 誰にも見せられない
見せたくない
洸には一番・・・
「ちょっと顔洗ってこよ・・・。」
紗智は一言呟きトイレに向かう為
洸の病室を出たー・・・
紗智が病室を出てすぐにー・・・
「紗智・・・!」
洸はベットから飛び起きた
「はぁー・・・俺、何やってんだろ。」
洸は後悔していた
本当は紗智が泣いてる時に
抱きしめてあげたかった
何も出来ない自分が
情けなくて仕方なかった
「あーもうっ!」
情けない自分に苛立つ洸
すると洸の目線の先にある物がー・・・
それは紗智が落とした
優太からの手紙だった
「・・・・・。」
洸は手紙を拾った
すると沙智宛ての手紙の他に
もう一つ何かが落ちていた・・・
それはー・・・
「これって・・・。」
洸が拾ったのは
四つ折りにされた青い折り紙に
こうおにいちゃんへ
と書かれていた・・・
「俺・・・?」
洸は優太からの自分宛ての手紙に驚いた
洸は実の父から渡された時の事を
優太が倒れて混乱していたせいか
覚えていなかった
そして・・・
ガサッ!
洸が手紙を見るとー・・・
「!」
洸の表情が変わった
その頃、紗智はトイレで鏡に映る自分の顔を見ていた
「-・・・・・。」
紗智の表情は暗かった
この後、病室に戻ったら
どんな顔で洸に会ったらいいんだろう
何から話せばいいんだろう・・・
紗智は洸と
どう向き合ったらいいか分からないでいた
「・・・・・・。」
すると、ふと紗智の頭に優太の顔が浮かんだ
そして優太からの手紙に書いてあった
「二人の笑顔が見たい」
この言葉に込められた優太の気持ち・・・
紗智の表情が変わったー・・・
「そうだよね・・・。
暗い顔してちゃダメだよね。
優太君の為にも私の為にも。
どんな時でも笑顔で居なきゃ。」
紗智はそう呟くと
洸の病室へと向かった
