「・・・実、紗智、葉月。
とりあえず座って。話がある。」
洸が言った
洸の言葉に三人は椅子に腰を掛けた
「さっきの事なんだけど・・・
悪いのは俺なんだ。
俺がちゃんとはっきりしないから
愛菜にあんな事させたんだと思う。
だから愛菜だけを責めないでくれ。
頼む。ごめん・・・。」
愛菜をかばい謝る洸
そんな洸に
「何だよそれ。
何で紗智の前で他の女かばうんだよ?
お前の彼女は紗智だろ?
お前は別れようって
ふざけた事、言ってたけど
あれは本心じゃねぇーだろ?」
「・・・ふざけてねぇーよ。
俺は真剣に言ったんだよ。
じゃあ聞くけどなんで
お前、紗智を抱きしめた?」
「それは・・・。」
「幼馴染として?違うだろ?
お前は紗智の事まだ好き・・・」
「いい加減にしろよ!
確かに俺は紗智を抱きしめたよ。
それは、お前に別れようって言われて
傷付いてる紗智をほっとけなかったんだよ!
お前が紗智を傷つけたせいだろ?!
お前、なんで別れようって言ったんだよ?
ちゃんと説明しろよ!洸!」
「・・・・・。」
「・・・黙ってねぇーで何か言えよ。
突然、別れようって言われた
紗智の気持ち考えてやれよ。」
「じゃあさ、お前に俺の気持ち分かるか?」
「?」
「俺がどんな思いで紗智に別れようって
言ったか、お前に分かんのかよ?!
今の俺と居たら紗智は幸せになれない。
紗智を傷つけて泣かせてばかり。
俺には耐えられないんだよ!
紗智には幸せになってほしんだよ。
だから俺と別れた方がー・・・」
「勝手に決めないで!!」
「紗智・・・。」
今まで黙っていた紗智が口を開いた
「幸せかどうか決めるのは
洸じゃない!私自身だよ!
私は洸と別れたくない!
だって私は洸が好きだから・・・。」
「紗智・・・。」
紗智の言葉に洸は黙ってしまった
「紗智の気持ち分かったか?
お前は紗智と別れなくていいんだよ。
それに紗智を幸せにしてもらわねぇーと
俺が許さねぇーって言っただろ?」
実の言葉に洸は
「・・・カッコつけんなよ。」
「はっ?お前、今なんて言った?」
「カッコ付けんなって言ってんだよっ!
紗智や葉月の前でカッコ付けて
お前は気持ちいいかもしれないけど
正直うぜぇーんだよ!」
洸の言葉に我慢の限界になった実が
「バスケを諦めろって言われたからって
俺に八つ当たりしてんじゃねぇーよ!!」
「?!」
実の言葉に驚く幸と葉月
「お前、何でそれ・・・」
洸が小さな声で聞いた
「やっぱ本当だったか。」
実が冷静になり言った
「ちょっと!実!
洸がバスケを諦めろって
言われたってどーいう事?!」
葉月が聞いた
そして紗智は言葉が出なかった
「話してるのを聞いたんだよ。
洸が歩けるようになっても
激しい運動は出来ないって。
もしまた怪我したら・・・
もう二度と歩けないって・・・。」
「?!」
「嘘でしょ?!そんなの。
ねぇ!実!」
葉月が実に聞くと
「嘘じゃねぇーよ!
こんな嘘、付けるわけねぇーだろ?
俺だって信じられねぇーし
信じたくねぇーよ。だけど・・・。」
実の様子で
紗智と葉月は嘘ではない
洸の辛い現実を知ってしまったー・・・
ショックのあまり言葉を失う三人に
「・・・そうだよ。」
「洸?!」
「実の話は本当だ。
先生にバスケは諦めなさいって
言われたんだ。」
「洸ー・・・。」
「紗智に別れようって言ったのは
こんな俺と居ても紗智を傷付ける事しか
出来ないって思ったんだ。
幸せにしてあげたいのに
出来ない自分が嫌なんだよ・・・。」
「・・・・・。」
「だから紗智は俺と別れて
他の人とー・・・」
洸の言葉に実が
「だから何で、お前が勝手に決めてんだよ?!
紗智の話聞いただろ?
紗智自身が決める事だって。
紗智はお前が好きなんだよ!
紗智の気持ち聞いても
別れたいって言うのかよ?
お前それで本当に良いのか?
別れて本当に二人とも幸せになれるのかよ?!」
「・・・・・。」
「それに本当に
バスケが出来なくなるかどうかは
分かんねぇーだろ?
やってみないと分かんねぇーだろ?
なぁ?洸!諦めんなよっ!」
「・・・お前さ本当は
バスケ続けたいんじゃねぇーの?」
「は?」
「自分がバスケ出来ないからって
俺にバスケを押し付けんなよっ!
自分の夢を俺に
押し付けんなって言ってんだよ!!」
「何だと・・・?!」
「本当は医大行きたくねぇーんだろ?
医者にもなりたくないくせに。
意地張って我慢して逃げてるだけだろ?!
体育大に行きたいなら
そうハッキリ言えばいいだろ?!」
「逃げてんのは、お前の方だろ?!
親父にバスケ諦めろって言われたぐらいで
すぐ諦めて紗智を幸せに出来ないからって
別れようとか言って紗智を傷付けて。
お前のやってる事は自分を守ろうとしてるだけ。
自分が傷付きたくないだけだろ?!」
「実!ちょっと言い過ぎだよっ!!」
葉月が言った
すると洸がー・・・
「ああ!そうだよっ!!
お前に何が分かんだよ?!」
「・・・分かりたくねぇーよ。
お前の気持ちなんか。」
実はそう言うと病室を出たー・・・
「実!!」
病室を出た実を葉月が追いかけた
「・・・・・。」
病室には洸と紗智が残ったー・・・
