「洸が別れようって言ったのは
紗智の為?!」
「うん。」
その頃、実は葉月から洸が紗智に
別れを切り出したのは本心ではないと言った
「そんなの紗智の為じゃねぇーだろ!
実際、紗智は傷付いてんだぞ?!」
「それは洸が一番、分かってるに
決まってるでしょ。
そこまでして紗智に別れを切り出したって事は
洸は紗智を想って言ったんじゃないの?」
「どーいう意味だよ、それ。」
「洸はさ昨日の自分の姿を紗智に見られて
ショックだったと思う。
誰だって自分の見られたくない姿を
誰かに見られたら嫌でしょ?
特に好きな人や恋人に。
実も男なら洸の気持ち分かるでしょ?!」
「確かに。俺も嫌だ。
でもさ紗智はそんな洸を支えようと思って
側に居ようとしてんだろ?!
だったら恋人の存在があったら
洸だって励みになってリハビリも
頑張れるんじゃねぇーのかよ?!」
「バカ!分からないの?!
洸は紗智にそんな事
させたくないと思ったんだよ!」
「バカって・・・お前・・・。」
「私、洸の気持ち分かる。
洸は自分の事より紗智の気持ちを考えたんだよ。
自分の幸せより紗智の幸せを。
このまま自分と居ても紗智を傷付けたり
悲しませることになる。だから自分と別れて
他の人と幸せになってほしいって。
そう思って別れようって言ったんだよ。
結局、紗智を傷付けただけだけどさ。」
「・・・・・。」
「紗智は何があっても
洸とは別れないと思うけど
洸の気持ちを考えたら別れなきゃと
思ってるかもね。」
「・・・・・。」
「何かおかしいよね。
お互いに好きなのにさ。
好きだけじゃダメなのかなって思っちゃうよね。
こうやって傷付けたり傷ついたりしてさ。」
「それが恋だろ。仕方ねぇーよ。」
「何それ。くさいセリフ。」
葉月はクスッと笑った
「何だよ!」
実が恥ずかしそうに言うと
「でも確かに。実の言う通りだよ。」
葉月が笑顔で言う
「・・・・・!」
実は少しドキッとした
「ねぇ、実?」
「なっ・・・何だよ?!」
「このままで良いと思う?」
「良くないに決まってるだろ!!」
「私もそう思った。」
「このまま別れたら俺が許さねぇー。
あいつらには幸せになってもらわねーとな。」
「うん。それとさ
洸もしかしたら何か悩んでるのかな?」
「悩んでる?」
「うん。リハビリする前は凄く仲良かったのに
リハビリしてから別れようって言わないよね?
リハビリが何か関係あるのかなぁ?って。
実のお父さん何か知らないかなぁ?
洸の担当医だし。」
「・・・・・よし。俺、聞いてみる。」
「聞くって誰に?」
「親父だよ。
親父、言わねぇーかもしれねぇけど
聞くだけ聞いてみるよ。」
「実・・・。うん!お願い!
私、紗智を探してみる。
まだその辺に居ると思うから。」
「おう。紗智を頼むな。
何かあったら電話しろよ。」
「うん!分かった!」
「じゃあな。」
実はそう言うと院長室へと向かったー・・・
「・・・・・。」
実の後ろ姿を見て葉月は思い出していた
実が紗智を抱きしめてる姿を・・・
その事を聞きたかったけど
怖くて聞けなかった
まだ好きだって言われる気がしたから
「とにかく紗智を探さなきゃ・・・。」
葉月は紗智を探しに行った
