病室を出た三人の表情は暗かった・・・
洸の言葉聞いて洸の作り笑顔を見て
洸の気持ちを考えると胸が苦しかった
すると紗智の目からは涙が溢れた
「紗智?!」
葉月が心配して紗智に声をかけた
「ごめん・・・。
私、洸が車イスから転倒した時
凄いビックリして
洸に何かあったらどうしようって
思ったら凄い怖かった・・・。
しかも洸の外出許可が取れなくて
凄く辛いし悲しくて。
洸の気持ちとか色々考えたら
感情がぐちゃぐちゃだよ・・・。」
紗智は色んな感情で
いっぱいいっぱいになり涙が溢れた
「紗智ー分かるよ。
私もどうしたらいいか分かんないよ。」
葉月は紗智を優しく抱きしめた
すると実がー・・・
「・・・親父?」
「え?」
三人の目線の前では
実の父が立っていた
「三人共、ちょっといいか?」
「え?」
三人は実の父に言われ
院長室へと移動した
三人がソファに腰を掛けると・・・
「何だよ親父。」
実が聞くと
「いいから、これを見なさい。」
実の父は三人の目の前に
一枚の紙をテーブルに置いた
実が紙を取り・・・
「え?・・・外出許可書・・・?」
紙に書いてある文字を読むと
「親父!これって!」
「ああ。
洸君の外出許可書だ。」
「え?!」
「もしかして洸の外出許可
取れたのか?!」
「そうだ。会議で話し合った結果
全員が許可してくれたんだ。
だが、外出時間は決まっていて
何かあったら危ないから
看護婦一人が付いてく条件でな。」
「ほんとだ。
親父のサインもあるし
日付が文化祭の日になってる。」
「でも!洸は許可取れなかったって
言ってたよね?!」
「そうだよっ!
洸は何で嘘ついたんだよっ!」
「・・・・・。」
「その話なら悪いが
さっき廊下で聞いてしまった。」
「え?」
「洸君が何で嘘をついたかは
君らに迷惑かけたくなかったんだよ。」
「・・・・・。」
「私が外出許可が取れた事を知らせたら
洸君は凄く喜んでいた。
すると少しでも君らに迷惑かけたくなくて
車イスに慣れようとして
廊下で練習していたんだ。
私は危ないって注意したんだが・・・。
少しだけだからって。
私にも責任があるんだ。
もっとちゃんと止めていたら・・・。」
「そんな事があったのか・・・。」
「車イスで転倒して君らが心配してる姿を見て
洸君は思ったんだろう。
もしかしたら文化祭で
迷惑かけるかもしれないって。
前から思ってたかもしれないが
実際にこんな事にもなれば
更に彼は、そう思っても仕方ない。」
「・・・・・。」
「だから外出許可が取れなかったって
嘘をついたんだ。
洸君の気持ち君らなら分かるだろ?
友達を思う彼の気持ちが。」
「洸・・・。」
「今回の事があって
私は洸君の外出許可を
考え直したいと思ってる。」
「親父・・・!」
「実。私は医者なんだ。
洸君の担当医だ。
お前にとって洸君は友達でも
私にとって洸君は患者なんだよ。
洸君の怪我だけじゃなく
心のケアだって仕事なんだよ。」
「・・・・・!」
実と葉月は落ち込んでいた
すると今まで黙って話を聞いていた
紗智が口を開いた
「・・・先生。」
「何だね?紗智ちゃん。」
「お願いがあります・・・!」
紗智は真っ直ぐな瞳で
ある事を頼んだー・・・
