「俺さ紗智に告白した。」
「うん。」
「んで紗智に振られた。」
「・・・・・。」
「何だよ、その反応。
俺から聞かなくても知ってんだろ?
紗智から聞いてんだろ?」
「聞いた。」
「だったら言う必要ねぇーじゃん。」
「俺はお前の口から聞きたかったんだよ。」
「はっ・・・?
お前、俺をバカにしてんのか?
自分が紗智とくっついたから
俺に自慢でもしたいのかよっ?!」
「そんなんじゃねぇーよ。」
「そうなんだよっ!
お前がそのつもりがなくても
俺から見たらそういう態度に見えんだよっ!」
「俺はそんな事しねぇーよ!」
「・・・綺麗事ばっか言ってんじゃねぇーよ。
ほんとは俺の事、見下してんだろ。」
「そんな風に思ってねぇーよ。」
「最初っから分かってんだよ俺だって。
振られる事ぐらいガキの頃から分かってんだよ。」
「・・・・・。」
「でも、やっぱ辛い。
振られるってマジ辛いわ。
こんなに辛いなんて思わねぇーよ。」
「実・・・・・。」
「振られても大丈夫。
また幼馴染に戻れるって。
幼馴染の関係を壊してもいいって思ってた。
でも・・・無理だ。」
「・・・・・。」
「告白しなきゃ良かったって思った。
スゲー後悔した。
かっこわりぃーし
情けねぇーかもしれぇーけど・・・
そう思ったんだから仕方ないだろ。」
「誰だって思うよ。」
「・・・このまま気持ち伝えず
幼馴染のまま紗智の側にたかった。
この先ずっと紗智に振り向いてくれなくても
紗智の側に居られなくなるよりマシだ。
俺はガキの頃から紗智の側に居るのが
当たり前だと思ってた。けど違った。
その当たり前がどれだけ大切な事か。
俺にとって幸せな時間だったんだって気付いた。」
「・・・・・。」
「俺さ紗智に言われたんだよ。
幼馴染で居たいって。
けど俺は無理だって言った。
もう今更、紗智の側に居れるわけねぇーだろ。
俺は紗智と洸が一緒に居るところを側で
見ていられる自信なんかねぇーよ。
俺はそんなに心広くねぇー。
嫉妬だってするし我慢なんて出来ねぇーよ。
今までだってしてきたのに
これ以上は耐えられねぇーよ・・・。」
「・・・・・。」
「こんなにキツイなら・・・
告白なんかするんじゃなかったよ。」
「・・・・・。」
「それにさ紗智に振られた後にさ
何があったと思う?」
「え・・・?」
「振られた俺に葉月が告白してきたんだ。」
「葉月が?」
「ああ。俺さスゲービックリしてさ
まさか葉月が俺を好きだとは思わなくて。」
「俺は気付いてたよ。」
「葉月から聞いたのか?」
「いやっ・・・聞いてない。
ただ何となく、そうかなぁー?って。」
「そっか・・・。」
「うん・・・。」
「葉月の気持ちは嬉しかったけど断った。」
「そっか。」
「けど俺の気持ち知ってて
告白するなんてスゲーよな・・・。」
「え?」
「だってよ葉月は俺が紗智を好きなの
中学の頃から知ってたんだぜ?
なのによく協力とか応援とか出来るよな。」
「それは実もだろ?」
「え?」
「お前も紗智の気持ち知ってて
ずっと側に居たんだろ?」
「・・・・・。」
「お前もスゲーよ。」
「・・・けど意味分かんねぇーよ。」
「何が?」
「幼馴染で居たいって言った紗智の事。
俺の事、振っといてよく言えるよな。
自分は洸とくっついたくせに。
ずりぃーと思わねー?」
「・・・・・。」
「それによ葉月だって
もっと早く俺の告白してくれてたら
紗智を諦めついたと思うのにさー。
そしたら葉月と付き合ったかもしんねーのに。」
「・・・・・。」
「だろ?洸もそう思うだろ?」
「ふざけんじゃねぇーよ。」
「え?」
「お前、本気でそう思ってんのか?
紗智や葉月の事、本気でそう思ってんのか
聞いてんだよっ!」
「何、マジになってんだよ。
ああ!本気だよっ!それがどーした?!」
「てめぇー!」
洸は実の胸倉を掴み
実の顔を自分に近づけ顔を殴ったー・・・
ガッ!!
ドンッ!!
実は洸に殴られ倒れた
倒れた拍子に近くにあったイスも倒してしまった
「っつ・・・!いてぇーなっ!
何すんだよっ!」
実は唇から出血した血を袖で拭きながら言った
「ムカついたから殴ったんだよっ!」
「・・・・・!」
「紗智や葉月を傷付けるような事を言うからだろ!
お前そんな奴じゃねぇーだろ?」
「・・・・・。」
「冗談でもそんな事、言うなよっ!
紗智と葉月を傷付けんなよっ!」
「お前に何が分かんだよっ!!」
実はそう言って立ち上がり
洸の胸倉を掴んだー・・・
