その頃、教室を出た実は
職員室に向かっていたー・・・
「・・・・・。」
実は教室での紗智との話を思い出していた
そして紗智の切ない表情を思い出し
「くそっ・・・!」
実は紗智を傷付けた自分に対して
イライラしていた・・・
するとー・・・
「実!」
実が声がする方を見ると
職員室に居た葉月が向こうから走って来た
「・・・・・。」
「先生に実を呼んで来てって言われたから
今、呼びに行こうって思ってたの。
何でここに?紗智と教室に居たんじゃ・・・。」
「・・・・・。」
実は何も答えない
「・・・何かあった?」
「悪いけど、お前に話す事ねーよ。
じゃあな。」
実はそう言うと職員室へと向かった
葉月は実の様子に
紗智と何かあったと気付いた
そして葉月は紗智が待つ教室へと向かった
葉月が教室に着き教室の中を見ると
「・・・・・。」
紗智は自分の席について下を向いたまま
様子が変だった・・・
「紗智。」
葉月が紗智に声をかけると
「葉月!」
紗智は葉月に気付き慌てた様子だ
葉月は紗智に近づき
「ごめん。待たせちゃって・・・。」
紗智に謝った
「大丈夫だよっ!じゃあ行こうか?」
紗智は笑って言った
だけど、その笑顔は無理に笑ってるみたいで
そんな紗智に葉月は
「何かあった?」
「え・・・?」
「さっき廊下で実に会ったんだけど
実の様子も変だったからさ。
実となんかあった・・・?」
「・・・・・。」
「紗智、話して?私、聞くから。」
葉月の言葉に紗智は
「私ね・・・実の大会が終わった後、
実に告白されたの。
私びっくりしちゃって何も言えなかった。
実とは幼馴染としか思ってなかったし
まさか実が私を好きだったなんて・・・。」
「・・・・。」
「実の気持ちは嬉しかったけど
私は洸が好きで洸に告白するって決めてたし
だから断った。ごめん、付き合えないって。
実には悪いけど、そう伝えたの。」
「そっか。
それで紗智は洸に告白出来たの?」
「うん。洸に好きって言ったよ。
そしたら洸も好きだって言ってくれた。」
「良かったじゃん。」
「うん・・・。凄く嬉しかったし
凄く幸せだなって思った。
でも私は実の事が気になって・・・。」
「実を?」
「実とはこれからどうなっちゃんだろうって。
もう幼馴染で居られなくなるんじゃないかって。
私のワガママかもしれないけど・・・
私は実とは幼馴染で居たいんだ。
だから、さっき実に言ったの。
幼馴染で居たいって。」
「・・・そしたら実は?」
「私とは幼馴染に戻れないって。
洸とも友達でも親友でもないって。
もう話しかけんなって。」
「・・・・・。」
「私、実をまた傷付けちゃった。
私、実の気持ちを考えないで
自分の気持ちを押し付けて。
ほんと私って最低だよね・・・。」
「・・・・・。」
「どうしたらいいのか分かんないよ。
どうしたらいいかな?葉月・・・。」
紗智の話を黙って聞いていた葉月が
口を開いたー・・・
「紗智はさ本当に鈍感だよね。」
「え?」
「私、知ってたよ。
実が紗智を好きだって。
中学の頃から、ずっと・・・。」
「え?!葉月、知ってたの?」
「うん。」
「何で・・・?」
「実は自分から言わなかったけど
見てれば分かるよ。
だって私も、ずっと見てきたから。
実の事・・・。」
「見てきた?葉月、それって
どーいう事・・・?」
「私さ紗智に言ったよね。
好きな人が居るって。」
「う、ん・・・。バイト先の人だよね?」
「違うんだ。
私の好きな人は違う人だよ。」
「え?じゃあ・・・誰・・・?」
「実。」
「え?」
「私が好きなのはー・・・実だよ。」
「えっ・・・!」
ついに葉月は紗智に実が好きだと伝えたー・・・
