clover*



「実!」

体育館に着いた葉月が実を探すと・・・

「葉月。」

実は体育館の真ん中に居た

「実・・・大丈夫・・・?」

葉月は実の側へと近づいた

「・・・紗智に告白した。」

実は紗智に告白した事を伝えた

「ちゃんと言えた?」

「ああ。ちゃんと気持ち伝えて
見事に振られた・・・!」

実は平然とした表情で言った

「・・・・・。」

「振られて当然だよなー。
だって紗智は洸が好きだって
分かってたんだからよ。
それなのに告白して俺も馬鹿だよな。」

「馬鹿じゃないよ。
実は凄いよ。偉いよ。カッコイイ!」

葉月の言葉に実はー・・・

「ぶっ・・・!」

なぜか笑った

「何で笑うの!人が褒めてんのにっ!」

葉月が怒ると

「ごめん、ごめん。
お前が俺をべた褒めするからさ・・・。
らしくねぇーから、おかしくて、つい。」

実は笑いながら言った

「何よ、人が励ましてやってんのに。」

「分かってるって。」

実はそう言うと葉月に近づき

「お前が居てくれて良かったよ。
・・・ありがとな?」

葉月の頭をポンポンと軽く触った

「・・・!」

実の行動にドキッとする葉月

「今まで色々と、ありがとな。
お前のおかげで紗智に告白出来た。
後悔せずに済んだし
葉月がこうして来てくれたから
そんなに落ち込まずに済んだわ。」

「・・・・・。」

「もう、これで紗智の事は諦めるわ。」

「・・・それでいいの?」

「ああ。」

「・・・そっか。」

「あっ打ち上げの場所行かないとな?
あいつら先に行ったんだろ?」

「うん・・・。」

「じゃあー俺らも行こうぜ。」

実はそう言うと先に歩き始めた

すると葉月はー・・・

「待って、実!」

実を呼び止めた

「どうした?」

実が立ち止まり振り向いた

葉月は緊張した表情で呟いた・・・

「・・・私じゃダメ・・・?」

「え?何?」

実は葉月の言葉が聞き取れず聞いた


すると葉月は

「だから私じゃダメかって聞いてんの!」

「・・・え・・・?」

実は葉月の言葉に驚く

「紗智じゃなくて・・・
私が実の彼女になっちゃダメ・・・?」

「お前・・・何言って・・・。
お前らしくねぇーじゃん。」

「私らしいって何?!」

「!」

「私は本気で言ってるの!
私、私は・・・実の事が好きなのっ!」

「葉月・・・。」

「私、中学の頃から実が好きだった。
けど実が紗智の事が好きなの気付いて
自分の気持ちを隠してきた。
紗智と実に気付かれないように。」

「・・・・・。」

「実と紗智は幼馴染で
お互いに大切な存在だって分かってたし
二人の関係が正直、羨ましかった。
二人が付き合っても応援しようって。
諦めようって、ずっと思ってた。」

「けど紗智と洸がお互いに好きになって
実が複雑な思いをしている事を知って
なぜか実を応援してた。
普通は応援しないのに。
好きだからこそ実を応援してた。」

「けど実や紗智や洸が教えてくれたの。
人を好きになる事を諦めたらダメだって。
後悔しちゃいけないから。
ちゃんと告白して気持ち伝えるまでは
諦めちゃダメだって。」

「だから私は
実が紗智を好きだと知ってても
告白しようって決めてたんだ。
紗智に告白するって聞いてても。」

「・・・・・。」

「実・・・私は実が好き。
ただ、それだけ伝えたかった。
紗智じゃなくて私を見てほしい。
私じゃダメかな・・・?」

葉月はついに実に告白した・・・

葉月は緊張しながらも

自分の気持ちを一言、一言

実に精一杯、伝えた

葉月の気持ちを聞いた実は

「・・・マジかよ。
俺、全然、気づかなかった。
お前の気持ち。ごめんな?」

「謝らないでよ。
気付かれないようにしてたし。
謝れると余計に辛いんだけど。」

「だよな・・・。」

「うん・・・・。」

「ありがとな。
お前の気持ちはスゲー嬉しいよ。
けど、お前とは付き合えない。ごめん。」

「・・・・・。」

「さっき紗智に告白して振られたのに
葉月に告白されて付き合うなんて出来ねーよ。
俺にとって、お前も大切な存在だから。」

「私は、それでもいい。
実の事が好きだから・・・。」

「そんな事言うなよっ!」

「・・・・・!」

「ただでさえ、お前の事、傷つけてんのに
これ以上、傷つけたくねーよ・・・。」

「実・・・。」

「・・・本当に、ごめん。
お前とは友達で居たいと思ってる。」

「・・・分かった。
何か、ごめんね?急に告白なんかして。
実、傷ついてんのに。
しかも今日、最後の大会で優勝したのに。
私のせいで、ごめん。」

葉月は慌てて謝った

「・・・お前が謝んな。
俺は、お前に告白されて嬉しかったよ。
それは本当だから。」

「うん、ありがとう・・・。」

「じゃあ俺、行くわ。
打ち上げ行かないとだから・・・。」

「そうだよねっ!主役だもん!
みんな待ってるよ?早く行って!
私は、このまま帰るからさ。」

「・・・そっか、分かった。
じゃあ気を付けて帰れよ?
もうすぐ暗くなるし。」

「うん!大丈夫だよっ!
いいから行って!」

「ああ。・・・じゃあな。」

「じゃあねっ!」

実は葉月に背を向けて先に歩いた

打ち上げ場所へと向かった・・・


葉月は実の姿が見えなくなるまで

ただ見ている事しか出来なかった

そして実の姿が見えなくなった瞬間ー・・・

「・・・・・っ!」

葉月の目から涙が溢れたー・・・

葉月は、その場でしゃがみ込んでしまった


そして実も紗智に振られ

葉月に告白され振ってしまい

何とも言えない気持ちでいっぱいだった・・・


こうして実と葉月の告白は終わった