それから試合が進み
実は二回戦、三回戦と勝ち進み
ついに決勝まで進んだのだ
そして決勝の相手はー・・・
「まさか本当に当たるとは。」
「うん・・・。」
紗智と葉月が驚くのも無理はない
コートで整列する実が言った
「まさか、お前と決勝で戦うとは。」
実がフッと笑い対戦相手の顔を見ると
「洸の為にも負けられないからな。」
そう言ったのは・・・
洸と実の友達だった
そう、決勝の相手は洸の高校のチームだった
「お前、強くなったな?洸の為か?」
「それもだけど・・・自分の為だよ。
俺はもう昔の俺じゃないよ。
だから絶対に負けないから。」
そう言うと実に手を差し伸べた
「・・・俺も、ぜってー負けねーよ。」
実は手を握り言った
「俺にとって、この試合は絶対に勝たねーと
意味ねぇーんだよ。」
二人は握手した手を離し
自分のポジションに立った
実はチラッと紗智を見て
小さな声で呟いた
「俺は優勝して紗智に告白する・・・。」
そう言うと胸元に刺繍されてある
自分の背番号を右手で強く掴み
目を閉じてフーッと息を吐いた
「・・・よしっ!」
目を開けて気合を入れた
ピーッ!
そして決勝戦が始まったー・・・
紗智と葉月も今まで以上に声援を送る
さすが決勝戦って言うくらい
会場の雰囲気は凄いものだった
選手の躍動感も 観客の声援も
会場の熱気も・・・
試合も両チーム一歩も
引かない感じだった
実のチームが点を取れば
相手もまた点を取る
紗智と葉月は勝利を祈るように
ただ応援するしかなかった・・・
実は全身に汗をかき
息は荒くなり体力も限界寸前だった
両チーム一歩も引かないまま
前半戦が終了した
得点は同点のまま
実はペンチに座り水を飲んだ
他の選手も疲れてる様子だ
相手チームの選手も
洸と実の友達も疲れているようだ
実は顧問からアドバイスをもらっているのか
何か話している
そんな実の姿を見ている紗智と葉月
二人は話す事も忘れて
ただ試合を見守る事しか出来なかった
そして、ついに後半戦が始まった
後半戦も両チーム
点を取っては取られの繰り返しで
時間だけが過ぎていった
だけど次の瞬間ー・・・
実がドリブルして移動してると
相手チームの選手の足に引っかかり
「・・・?!」
転倒してしまった
「実っ!」
紗智と葉月は思わず叫んだー・・・
会場内も実の転倒に驚き
ざわついていた
「四宮!大丈夫か?!」
他の選手が実の側に駆け寄る
「あいつっ!わざと足を?!」
選手の一人がそう言いながら
実にぶつかった相手の選手の所に行こうとすると
「待て・・・!」
実は立ち上がり
「大丈夫だから。続けるぞ!」
実は選手達に言った
そして試合は再開した
けど実は右肩を少し痛めたらしい
「・・・くそっ!」
右肩を触り痛みと悔しさでいっぱいな実
そんな実に葉月が
「実、大丈夫かな?
肩、痛めたのかな?」
「・・・うん・・・。」
紗智と葉月は実が
肩を痛めた事に気付き心配していた
そして試合も残り五分・・・
得点は相手チームが二点リードしていた
何とか実のチームの選手が一点入れた
点差は一点・・・
残り三分でスリーポイントラインで
シュートし決まれば得点が二点か三点になり
逆転勝利となる・・・
なのでチャンスは一回しかない
そして実のチームの選手が
「四宮っ!」
実にパスをした
実はボールをキャッチした
そしてスリーポイントラインまで移動し
ボールを投げたー・・・
「・・・実っ!!」
紗智と葉月は思わず叫んだー・・・
