clover*



その頃、紗智はー・・・

「洸!」

病院に着き洸の病室に居た

「紗智。どうした?」

洸が聞くと・・・

紗智は嬉しそうな表情で

洸に近づき

「あのね、実と葉月に話したの。
洸と花火、見るって。」

「え?」

「そしたらね、良いって。」

「ほんと?」

「うん!だから実の試合が終わったら
すぐ病院に来るねっ!」

「うん。」

「じゃあー帰るね!」

「もう?もう少し居なよ。」

「もう少し居たいけど・・・。
急に来ちゃって悪いし
それに、ただ伝えたかっただけだから。
それだけで今は満足なの。」

紗智は照れながら言った

「紗智・・・。」

「ごめんね?急に来たりして。
じゃあー・・・帰るね?」

紗智はそう言いながら病室を出ようとした

「紗智。」

洸が呼び止めたー・・・

「ん?」

紗智が振り向くと

「わざわざ伝えてくれてありがとな。
俺もスゲー嬉しいよ。
楽しみにしてるから!」

洸は紗智に言った

すると紗智は

「うん。私も楽しみ!」

笑顔で答えた

「気を付けて帰れよ?」

洸は笑顔で言った

「うん、じゃあ・・・またね。」

「ああ。またね。」

紗智は病室を出る

その表情は幸せそうだった


紗智が階段を下りた後ー・・・


誰かが廊下の角に隠れていた

それはー・・・

「・・・・・。」

実の姿であった



実は葉月と帰り道で別れた後

家には向かわず病院に向かった


そして洸の病室に着いた時

紗智と洸の会話が聞こえた・・・

慌てて廊下の角に隠れた

そして病室を出た紗智を見た実は

胸が苦しかった・・・

そんな気持ちで洸の病室に向かった


洸と話したかったからだ


「・・・・・。」

その頃、洸はベットの中で

嬉しそうに笑っていたー・・・


紗智と一緒に花火が見れる


一年前に約束した事が

叶える事が出来た事に対して嬉しかった


そして紗智の言葉が嬉しかった


そんな洸にー・・・


「何か嬉しそうだな?」


洸は驚いて声がする方を見た


「実!」

洸の視線には病室のドアの前に居る実の姿が


「お前・・・ノックぐらいしろよ!」

動揺しながら言う洸

「したよ。何回も。
お前、聞こえてなかっただろ?」

実はそう言いながら洸に近づいた

「え?悪い・・・。で、何?」

洸が実に聞く

「今日さ、紗智に聞いたよ。
洸と花火が見たいって。」

「え?・・・そう。」

「お前も知ってると思うけど・・・
その日さ俺の試合があるんだよ。」

「知ってる。
紗智と葉月が応援しに行くって。
頑張れよ。俺も見たかったなー。」

「・・・俺さ、やめるつもりねぇから。」

「え?」

「試合が終わったら紗智に告白する。
例え、その後、洸と会うって分かってても。」

「・・・・・。」

「葉月に言われたんだ。
紗智が動揺して傷付くって。
そんなの自分が一番、分かってんだよ。
だって俺はずっと紗智を見てきたから。」

「・・・・・。」

「紗智は絶対に動揺すると思う。
でも俺は決めたんだ。
だから今更、告白やめるつもりねぇーから。」

「・・・じゃあ何で良いって言ったんだよ。
俺と花火を見る事。嫌じゃないのか?」

「嫌に決まってるだろ。
でも俺には、そこまで止める権利ないだろ?
だってよ気付付けたくねーし。
ただでさえ告白で動揺させるかもしれないのに。
好きな奴を何度も気付付けたくねーよ。」

「・・・・・。」

「でも俺は負けるつもりないから。
自分の気持ちを伝えて紗智の気持ち聞くまで。
とにかく告白してみないと分からないしな。」

「・・・・・。」

「・・・ただ、それを言いたくて来た。
急に来て悪かったな。じゃあ俺、帰るわ。」

実がドアに向かうと・・・

「待てよ!」

洸が呼び止めた

実が振り向くと

「まだ話は終わってねーよ。」

洸が実を見て言った

「何?」

実が洸に聞いた

「俺も告白する。」

「・・・・・。」

「俺の花火大会の時に
紗智に告白する。」

「・・・・・。」

「この前は実の勢いに押されて
勢いあまって告白するって
言ったけど・・・。
今は本気で紗智に気持ち伝えたいって
スゲー思ってる。
だから花火大会の日に告白する。
例え実が告白しても。
紗智が動揺してても俺は告白する。」


洸は真剣な表情で言った

そんな洸に実は

「分かってるよ。」

フッと笑いながら言った

「え?」

驚く洸

「紗智から洸と花火見たいって言われて
もしかしたら、その時に
洸が告白するんじゃないかって。
何となく思ってた。」

「実。」

「そこまで言うなら・・・分かった。
ちゃんと告白しろ。分かったか?」

「ああ。」

「・・・じゃあ帰るわ。」

そう言うと実は病室を出ようとした瞬間・・・

「あっ。どんな結果になっても
ちゃんと告白の結果を伝える事。いいな?」

実は洸に言った

「分かった。」

「・・・・・。」

実は洸の返事に頷き病室を出たー・・・


洸と実は改めて

紗智に告白する決心を互いに確かめ合った