紗智、実、葉月の三者面談が終わり
夏休みも残り一か月を切った・・・
そして花火大会まで一週間・・・
「え?実の試合の日って
花火大会と同じ日なの?!」
葉月が驚いた表情で言った
「ああ。言ってなかったっけ?」
実が言うと
「聞いてないよー!
何でもっと早く言わないのよー!」
葉月が怒ると
「お前ら試合、見に来ねぇーの?」
実が二人に聞くと
「花火大会行くから!ねぇ?紗智。」
葉月が言うと
「う、うん・・・。」
紗智が返事をした
「花火って19時からだろ?
だったら試合の後でも良いじゃん。」
実が答えた
「そっかー!それなら両方、行けるね!
さすが実!」
「それぐらい分かるだろ!」
「・・・・・。」
「おい、紗智。」
「何?!」
「応援に来てくれるよな?」
「もちろん!頑張ってね!」
「おう。」
紗智と実のやり取りを見つめる葉月は
「・・・・・。」
少し複雑な表情で見ていた
「あっ!実も花火大会行かない?!」
葉月は自分の気持ちを紛らわす為に
実に言った
「花火大会?あー・・・俺、行けねーわ。」
「何で?」
「大会の後、打ち上げがあるんだよ。
俺ら三年は部活引退だしな。
後輩が、やろうって言ってくれたんだよ。」
「そうなんだー!」
「お前らも来るか?」
「でも。花火見たいし・・・ね?紗智!」
「うん。」
「だったらBBQとかどうだ?
BBQなら外で出来るし花火も見れるぞ。
BBQが出来て花火も見れる店、探しとくよ。」
「ほんと?じゃあー行こうかな?
どうする?紗智。」
「え?!葉月が行きたいなら行こうよ。」
「ほんと?じゃあー行く!!」
「じゃあー部員の奴らにも言っとくわ。」
「楽しみ-!」
「・・・・・。」
葉月と実が盛り上がってる横で
紗智は浮かない表情だった
紗智は思ったー・・・
洸に会いたい
洸と花火が見たい
そう強く思っていたー・・・
その頃、洸はー・・・
「え?花火が見れるんですか?」
洸は病室で看護師と話していた
「そう。病室の窓から
ちょうど花火が見れるんだよ。
毎年、患者さんの家族や友人が来て
病室の窓から花火を見るのが
みんなの楽しみの一つなの。」
「へぇー・・・。」
「患者さんも家族や友人に会えるし
花火も見れて笑顔になれるし
辛い入院生活の気分転換になるって
言ってるんだよ。」
「そうなんですか・・・。」
「だからね毎年、花火大会の日だけは
面会時間も伸びるし屋上に行く許可が
出ているの!院長が許可したんだよ?」
「院長って四宮院長?」
「そう。あっ!洸君って院長の息子さんの
実君と仲良いんだよね?」
「え?はい。」
「そっかー。
院長も実君もカッコイイよねー!」
看護師がそんな事を言ってる隣で洸は
「・・・・・。」
実と実の父親が険悪な仲と
実から聞いていたので
実の父親が花火大会の為に
面会時間の延長や屋上の許可を
するとはとは思いもしなかった・・・
洸から見た実の父親のイメージは
院長としての威圧感と言うか
怖くて冷たそうな表情で・・・
一言で言うとクール
でも患者や家族からの信頼は厚い
それほど腕の言い医者なのだろう・・・
もしかしたら実の父親は
凄く優しくて患者や、その家族を
大事に思ってる・・・
凄い良い人なんじゃないかと思った
そして実の事もー・・・
「・・・・・。」
洸は、そんな事を考えていた
すると看護師が
「洸君?」
洸に話しかけた
「え?はい?」
洸が返事をした
「洸君は誰と花火見るの?」
「え?」
「ここの病室からなら
花火、凄く見えると思うよー?」
看護師は、そう言いながら
病室の窓に移動して外を見た
「洸君もさ大切な人と花火見て
気分転換してみたら?」
看護師が振り返り洸に言った
「大切な人・・・。」
すると二人の話を聞いていた男の子が
洸に近づき小さな声で言った
「沙智お姉ちゃん誘ったら?」
「え?!」
洸が驚いた表情で言うと
男の子はニコっと笑って言った
「優太君どうしたのー?」
看護師が聞いた
「何でもないよー!内緒だよ!」
男の子が看護師に言った
「優太君は誰と見るのー?」
「僕はねーママとパパ!
それでね、屋上で見たい!」
そんな二人の姿を見て笑う洸
そして思ったー・・・
沙智と花火が見たい
沙智に花火を一緒に見ようと誘おう
そしてー・・・
沙智に告白する
洸は花火大会の日に沙智を誘って
花火を見た後に
紗智に告白すると決意した洸・・・
