clover*



その頃、葉月は男の子と
外の中庭のベンチに座っていた

葉月は紗智と洸の事が
気になって仕方ない様子

すると男の子が葉月に

「お姉ちゃんって優しいね。」

ニコッと笑い話しかけた

「え?」

葉月が男の子の発言に驚くと

「だって紗智お姉ちゃんと
洸お兄ちゃんを二人きりにしたんでしょ?」

「え!なんでそれを?!・・・あっ!」

葉月が慌てて口を押える

「やっぱりー!」

男の子がニヤニヤした表情で言った

「優太君よく分かったね。」

葉月が聞くと

「うん。僕ね二人が大好きなんだ。
だから二人が仲良しだと嬉しいんだ!」

「そっか。私も。」

「紗智お姉ちゃんは洸お兄ちゃんが好きで
洸お兄ちゃんは紗智お姉ちゃんが
好きなんだよね?」

「何で分かるの?」

「分かるよ。
だって僕が二人が大好きだから。
二人とも話してる時に凄く笑顔になるんだよ!」

「へぇーそうなんだ。」

「花火大会の時から分かってたよ。」

「そっか。」

「ねー二人は付き合うの?」

「どうかなぁ?」

「えー!付き合ってほしいなー。
そしたら僕も嬉しいのにー。」

「うん、そうだね。」

葉月は、そう言うと
男の子の頭を撫でた

「お姉ちゃんは?」

「ん?」

「好きな人とか居ないの?」

「!何で、そんな事、聞くの?!」

「居るの?居ないの?」

「それは・・・。」

男の子の質問に動揺する葉月ー・・・


するとー・・・

「葉月?」

葉月に誰かが声をかけてきた

葉月が声がする方を振り返ると

「みっ・・・実っ!」

そこのは実の姿があった

「お前そこで何してんだよ?」

実が葉月に聞く

「実こそ何で、ここに居るの?」

「俺?俺は洸に会いに来たんだよ。」

「私も紗智と一緒に洸に会いに来たの!」

「紗智と?」

「今は紗智と話してる・・・。」

「そっか。」

「・・・・・。」

二人の間には少し気まずい空気がー・・・

すると

「こんにちは!」

男の子が実に話しかけてきた

「お前は?」

「僕、優太。
洸お兄ちゃんと同じ病室なんだ!」

「俺は実。洸のダチだ。よろしくな。」

実は男の子の前にしゃがみ込み
男の子の頭を撫でて自己紹介した

そんな実の姿に葉月は微笑んだ

「で?葉月は、ここで面倒見てんのか?」

「うん、まぁ・・・。」

「そっか。じゃあー俺も相手してやるよ。」

実が二人に言った

「え?」

「おい、優太。
お前、運動とかしても平気か?」

実が男の子に聞くと

「うん、少しぐらいなら。」

「そっか。じゃあーこれやる?」

実は鞄の中に入っていた
バスケットボールを取り出した

「うん!やりたい!」

男の子は実からボールを受け取ると
嬉しそうに遊んでいた

実は嬉しそうな表情で見る

そんな実に葉月は

「ねぇ!いいの?」

「何が?」

「いやっ、こんな事してる場合?
紗智と洸、二人きりなんだよ?
実は嫌じゃないの?」

「正直、いい気はしねーよ。
でも今は嫌とか思わない。」

「え?」

「今は、お前らとこうしてる方が
楽しいと言うか・・・。
お前らと居たいんだ。」

「!」

実は、そう答えると男の子の側に向かった

男の子と実が楽しそうに
バスケをする姿を見た葉月も
何だか楽しそうだったー・・・


そして、しばらくするとー・・・

「少し休憩するか。大丈夫か?優太。」

実は汗をかきながら男の子に聞いた

すると男の子は

「うん!大丈夫!凄く楽しかった!」

息を切らしながら言った

「優太君、これで汗拭いて?」

葉月は男の子にハンカチを渡した

「ありがとう!お姉ちゃん!」

男の子は葉月からハンカチを受け取り
汗を拭いた

「何か喉、乾いたなー。」

実が言うと

「私、何か買ってこようか?」

葉月が二人に聞くと

「いいよ。俺、買ってくる。
優太は水とかの方がいいよな?」

「うん!」

「じゃあー私はー・・・。」

葉月が飲み物を言おうとした瞬間-・・・

「葉月は緑茶だろ?」

「え・・・。」

「お前、好きじゃん。」

「何で分かったの?」

「ばーか。当たり前だろ。
何年の付き合いだよ!
そんくらい知ってるよ!たくっ!」

「・・・ありがとう。」

「おうっ!じゃあー買ってくる。」

実は、そう言うと
自動販売機に向かって走って行った

そんな実の後ろ姿を
嬉しそうに見ている葉月

そんな葉月に男の子が

「実お兄ちゃんの事が好きなの?」

「え!」

男の子の言葉に驚く葉月

「え?!優太君、何言ってんの?!」

葉月が動揺していると・・・

「だって、お姉ちゃん
凄く嬉しそうな顔をしてたよ?
実お兄ちゃんを見てる時の顔。」

「そ、それは・・・。」

「お姉ちゃん嘘は良くないよ?
好きなら好きって素直にならないと!」

「優太君、何か大人っぽい事言うね。」

「好きなんでしょ?」

「・・・・・。」

葉月は、しゃがみこみ
男の子と同じ目線になり答えた

「そうだよ。内緒。」

「何で内緒なの?」

男の子は葉月に聞く

「私の気持ちを伝えたら
みんなが傷つくんだ。」

葉月は今まで誰にも見せた事ない
寂しそうな表情で答えた

「傷つく?」

男の子が不思議そうな顔をして聞いた

「うん。だから内緒なの。
だから優太君も、この事は内緒だよ。」

葉月は笑顔で男の子に言った

「うん・・・。」

男の子も悲しそうな顔をして言った