clover*


その頃、愛菜は一階の受付近くの
ベンチに座っていた

「・・・・・。」

目を真っ赤にしてうつむきながら
洸との会話を思い出していたー・・・


「愛菜、話があるんだ。」

真剣な顔をして言う洸に

「どうしたの?真剣な顔をして。」

愛菜はクスッて笑いながら言った

「俺さ、自分の気持ちに
気付いたんだよ。」

「・・・・・!」

「愛菜とは幼馴染でガキの頃から
ずっと一緒で俺にとって
初恋の相手で初めての彼女だった。
俺にとって特別な存在だと思ってる。」

「私もだよ。」

「・・・愛菜と別れて
正直、すげーショックだった。」

「あの時は私が悪かったの。
本当にごめん!私も後悔したんだよ!」

「分かってる。その事はもういいんだ。
それから愛菜に再会して事故に遭ってから
この半年間ずっと側に居てくれたよな?
・・・ありがとな。」

「洸・・・。」

「俺が辛い時に愛菜が側に居てくれたから
今の俺があるんだと思ってる。
愛菜には本当に感謝してる。」

「ううん。いいの。
私は、ただ洸の側に居たかったから!
これからもずっと・・・。」

「・・・愛菜が俺に好き、やり直したいって
言ってくれたよな?」

「うん。」

「すげー嬉しかったよ?
こんな俺の事を想ってくれて、ありがとな?」

「私!ほんとに洸が好きなの!
だから、もう一度、付き合ってほしい・・・。」

愛菜は洸に、もう一度
自分の気持ちを伝えた

「ありがとう・・・。」

「じゃあ・・・!」

「けど、ごめん。
愛菜とは付き合えない。」

「え?」

「俺、やっと気づいたんだよ。
俺は紗智の事が好きなんだ。」

「え・・あの子が・・・?」

「ああ。」

「嘘!あの子のどこがいいの?!」

「愛菜には悪いと思ってる。
けど俺は自分の気持ちに嘘はない。」

「洸・・・!」

「悪い・・・。
愛菜は幼馴染として大切な存在だけど
紗智は、それ以上に大切な存在なんだ。」

「あの子が、そんなに好きなの?」

「ああ、好きだ。
俺は、あいつの側に居たい。
もう前みたいに後悔したくないから。」

「・・・・・。」

「愛菜?」

「私・・・諦めないから。」

「え?」

「諦めないからっ!!」

愛菜はそう言いながら病室を出て行った

「愛菜!」

洸は愛菜に対して
申し訳ない気持ちでいっぱいだったー・・・



愛菜は洸の気持ちを知り

洸に振られたショックと

紗智に対する嫉妬でいっぱいだった


「・・・っ!」

愛菜はベンチから立ち上がり

歩き始めた、その時ー・・・


「愛菜さん・・・?」

愛菜が顔を上げると

目の前には紗智の姿があったー・・・


「!」

愛菜は思わず顔を横に向けた

「どうしたんですか・・・?」

紗智が愛菜に近寄ろうとすると

「あなたに関係ないでしょ!」


愛菜は、そう言うと走り出した


「え?!愛菜さん?!」

紗智は急いで愛菜の後を追いかけたー・・・