紗智はアメを舐めながら思い出していた
洸と出会った日から今日までの事をー・・・
「・・・・・。」
紗智と洸と出会ってから一年になる
半年間と言う洸との空白の時間があったけど
けど大切な思い出が詰まった半年間も
切なくて苦しくて辛い思い出になった半年間も
紗智にとっては忘れられない日々だった
そして、これだけは言えた
紗智は洸を好きになったー・・・
最初は、実の友達と紹介され
同い年の男の子と意識していた紗智
男の子とあまり話した事のない紗智は
緊張で話せなかった
でも洸は笑顔で優しく話しかけてくれた
紗智は緊張しながらも少しずつ
話せるようになった
紗智は洸と居ると何故か安心した
紗智にとっては
初めての異性の友達だったかもしれない
けど洸を、だんだん知るようになって
仲良くなっていくうちに
紗智の洸に対する気持ちの変化があった
それは友達から気になる存在へとー・・・
テスト勉強、花火大会で
洸との距離が一気に縮まり
洸に対する気持ちが、どんどん強くなった
けど悲しくて苦しくて辛い現実が
突然、紗智に起こった
それは洸との半年間と言う空白の時間
洸と全く連絡が取れなくなった
洸が事故に遭い足を怪我をしてしまい
入院をしていたからだ
紗智達を心配させたくない洸の想いから
自ら連絡を取らなくなった
そして、この半年間の空白の時間を
きっかけに紗智は洸への想いに気付いたー・・・
洸がどれだけ大切な存在か
自分が洸を本気で「好き」だった事を
紗智は洸にちゃんと想いを
伝えられなかった事に後悔した
そして偶然、紗智と洸は再会した
紗智は洸に再会したら
気持ちを伝えたいと思っていたけど
それは出来なかった
なぜか?
それは洸の過去を知ってしまったから
洸の事故や友達との関係
洸の辛い過去を知ってしまった紗智は
自分の気持ちを伝えるのを辞めてしまったのだ
そして洸の元カノの愛菜の存在ー・・・
愛菜は今でも洸に未練があった
入院した洸を側で支えていた
そして洸と、もう一度やり直したいと思ってる
愛菜と話し愛菜の気持ちを知った紗智は
どうしていいか分からなくなっていた
そして今、花火大会で出会った
小学生の男の子と再会した
男の子と話しながら洸の事を考えていた
洸との思い出を洸の顔を思い出しながらー・・・
そして男の子に言われた一言
「頑張れ」
紗智は胸の奥がズキッとするように痛かった
自分は今まで洸に対して頑張っただろうか?
自分の気持ちに
本当に正直になっていただろうか?
今までずっと気持ちを隠して
素直になれなくて
恥ずかしさを言い訳に
何もしてこなかったー・・・
いつも洸がリードしてくれた
初めて会った日の時も
テスト勉強の時も
花火大会の時も
いつも洸は紗智に対して真っ直ぐだった
けど紗智は、
いつもいつも後悔してばかりだった
もっと話せば良かった
もっと側に居たかった
そんな事ばかり考えては
何も出来ずにいた
もう、そんな自分が嫌だ
自分に正直になりたい
自分の想いに素直になりたい
今更、遅いかもしれない
洸が自分を好きになってくれなくても
この気持ちは変わらない
だって、洸が好きだからー・・・
「・・・・・!」
紗智は自分の気持ちを改めて気付き
何かを決意したかのような表情で
ベンチから立ち、どこかへ向かったー・・・
