「だからって…」言いかけて、ふと嫌な予感が胸を横切った。
夕食を食べに行った以来、おかしな態度の部下達…
よそよそしい態度の果穂…
まさか、あの時に果穂と男連中の誰かに何か後ろめたい出来事があったのでは⁈
そうだ…
確かに普段はみんなあまり果穂を異性として見てない部分はあるかもしれないが…
果穂が美人であることは変えようの無い事実だ…
間違いだって100%起きないとも限らないじゃないか…。
それに、初めて果穂を抱こうとしたあの夜に失敗をした俺を情けない男だと…もしも彼女が考えていたら……
突然、顔からサーッと血の気が引いてくる。
「真島?…どうした?」
「…誰だ?…誰が俺の果穂をっ⁈」
思わずダンッッ‼とテーブルを殴りつけると、小皿がカタカタ音を立てて揺れた。
稲葉は、目を丸くして俺を見ると…
「いや…あいつを持ち帰ろうとする物好きは俺たちの中にはいないから安心しろよ?」
「じゃあ、一体、なんなんだよ?」
「とりあえず深呼吸しろよ?」
冷静な稲葉は
疲れのせいもあってか、動揺する俺を必死に宥めようとしてくる。


