「何も持たない私だけどっ‼
あなたのお嫁さんにして下さい‼」
勢いよくリングケースを課長の胸元に突き出すと
彼は戸惑いながらリングケースを受け取る。
「俺でよければ…」
「じゃあ、誓いのキスしてー」と稲葉先輩。
キース‼キース‼キース‼キース‼
からかい交じりのみんなの号令に
私が目を伏せると
触れるだけの
優しいキスをくれた。
「怒ってたんじゃないの?」
「まさか?」
笑う私にようやく、状況を飲み込んだ課長。
「お前らそろって俺をハメただろーっっ!」
課長の元気な声がオフィスに響いた。
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