誘惑したい上司の条件〜真島果穂になりたくて〜






***真島side***






本当に何を考えてるのか分からないけれど…


果穂が帰ったあとのオフィスは途端に華やかさがなくなってしまうとかんじるのは

俺があいつの彼氏だからなのだろうか…。



次々と順を追って帰ってきた奴らは、この後に飯にでも行くみたいで雑談なんかはしているけれど


華やかさは微塵もない。




「課長、課長も飯に行きませんか?」


「俺か?

俺は残念だけど、まだ仕事が終わりそうもないから遠慮しておくよ」


「…分かりましたー」


本当にうちのオフィスの連中は仲が良いからなのか、いっそ飲み歩いてるな…。




「ちょっと珈琲でも買いに行って来る。

お前ら、飲むなら明日の仕事に差し支えないようにな」と、上司として注意だけはしてオフィスを出ると






「課長!自販機に行くつもりですか?」と、帰ったはずの彼女の姿を見つけて


顔が緩んでしまう。


だめだ、ここは職場、公私混同してはいけない。



「なんだ?まだ帰ってなかったのか?」

と、冷静に声をかけると

「実は…」といいながらコンビニの袋を差し出してきた。


「差し入れです!課長の好きなホットコーヒー買ってきましたよ」

と、あんまり可愛い顔で笑うから


冷静でいなきゃいけないと思いながらも

つい

表情が緩んでしまう。