******新井side********
大粒の涙を落として
彼女が出て行った。
床に零れ落ちたお粥。
泣かせるつもりがなかったなんて綺麗事は言わない。
彼女が「たぶん」だとか「きっと」だとか…
そんな事を言うから
腹が立ったんだ。
フルつもりでいるなら
曖昧な言葉なんて使わないで欲しかった。
曖昧な言葉を使われたら
少しの可能性に期待してしまう。
好きだから
キスをした。
そう…
「明日以降…どうやって顔をあわせよ…」
気まずいけれど後悔なんかしない。
本当は
できることなら
あの瞬間に力づくでも彼女を俺のものにしたかったんだ…。
後悔はしない…。
*****新井side end*******