「仕事が終わったら必ず電話します!」

「うん…。それも嬉しいけど…」


「…なんですか?焦れったいですね」



「行ってらっしゃいのキスは果穂のほうからもう一度もらえないだろうか?」













「えっ⁇‼」


そういうことって…


口に出していうの⁉


恥ずかしいじゃんっっ‼



でも…



課長がちゃんとこっちに帰ってくるまでにまた、いつ会えるのかわからない…



恥ずかしいけど…


「課長、気を付けて行ってらしっゃい」


立ち上がり目を伏せると

2人の距離が静かに縮まる。




初めての私からのキスは

思った以上にお互い照れ臭くて

キスが終わった後、勢いよくお互い顔を逸らした。




私は恥ずかしさで顔が熱くなるのを隠すために、パソコン画面に向き直ると

その頭に優しく大きな手が触れた。