暫くの間重なったままの視線。
空気のおかしさを感じたのか新井課長が口を開いた。
「まだベッド貸してあげますから、疲れてるならまだ寝ててもいいんですよ?」
「いえっ!もう大丈夫です。本当に迷惑をおかけしました!」
「そう…でも…
まだ帰したくないな」
からかってるのか本気なのか子犬王子のポーカーフェイスに頭がパニクる。
「あのっっ、私…実はそういうことを言われることに慣れてなくて…」
恥ずかしいから止めていただきたい。
「へっ?」
「実は私…この歳で恥ずかしいことに男性経験がほぼ皆無なんですっ!」
「えっ⁈
…嘘ですよね?」
「いえいえ、本当の話なんです。
だから、苦手なんです。」


