帰り道、バッグの中をそっと覗く
中には今日買ったばかりの新刊コミックが入っていた。
続きが気になって気になって仕方がなかった
仕事以外の唯一の楽しみはこれといっても過言ではないほど、とても大好きな作品だ。
私が書店に勤めたいと思えたのも、この作品が大きく関わっていた。
逸る気持ちを抑えながら真っ直ぐ家路を歩いた。
店長が行ったとおり街灯が少なく、唯一自動販売機の灯りが道を照らしてくれていた。
あの角を曲がれば自分の住むマンションが見える、そんな矢先だった
一瞬目の前に何かが映って私の鼻と口を塞ぎ、抵抗する間もなく世界が歪んで見えた。
そして目の前が真っ暗になった。
