目が覚めるとそこは
知らない部屋の知らない天井でした。



まだぼんやりとした視界に、頭はクラクラとするけど
自分が何者なのかはしっかり覚えていました。

野本ひより 19歳


大丈夫。ちゃんと記憶はあるみたい。



今までの記憶はー・・・


どうやらぼんやりとしているのは視界だけではなく、この部屋に来た経緯ものようです。



とにかく状況確認だけでもしたいのに、まるで重力がいつもの倍かかっているかのように私の身体は重たく、起き上がるのも気だるく感じました。

もう考えることすらやめて眠ってしまいたい





そう考えた時でした

ドアを開ける音が私の記憶を蘇らせたのです。