その後、アランとの関係はよりギクシャクしてしまい、ロクに会話さえ出来なくなっていた。



そんな中、ついに迎えた夜会当日。



「プリンセス、いつもと雰囲気が違いますね」


ドレスに身を包んだ私をみて、メイド達が話し出す。



「うん・・・そうなんだ」


いつものヒラヒラ、フワフワドレスとは異なり、今日は背中が大きく開いた大胆なスレンダーなドレスだ。



今日は、いつもみたいにアランに可愛く思われたいドレスじゃない。



将来の相手を見つける、大事な夜会なんだ。


その為の、少しでも大人っぽく見せるためのドレスだった。