「生徒会長!質問にお答えを!!」

「副会長!!本当なんですか!?」





またしても新聞部に捕まりそうな青空と翠。



(全部ノーコメントで通したいんだけど…)





「困ったなぁ…………」

「………新聞部の諸君、1回しか言わないからよく聞いてね」

「…え、みど」

「生徒会長苗木青空は副会長咲田翠の彼女なので

誰も触れないように


………もし触れでもしたら…どうなるかわかんないから」





辺りは静まり返った。






それはそうだろう。





今まで男嫌いだった青空に彼氏ができたのだから。




その相手も相手。





あの咲田翠なのだから。









「ありがとうございます!しっかりメモしました!………よし、新聞部!今回は注目の的になるぞー!!」





新聞部は喜んで部室に帰っていく。






「……よし、追い払えた!」

「ちょ、翠!!どうするの?」

「もういっそ目立っちゃえばいいんじゃない?」


そう言って笑う翠。




「青空ぁーーっ!」



「!夕日、朝日!」

「なになに、アンタ達付き合ってるんだって?」

「ま、まぁ……」

「よかったね!青空!」

微笑む朝日。


夕日はニヤニヤしている。





このふたりも一応彼氏はできていて、もうラブラブなんだとか。


あの男嫌いだった頃が懐かしく感じる。






「会長!」



鈴木ちゃんがこちらにかけよる。







「鈴木ちゃん!どう?新生徒会の人材は?」

「はい、順調です!このまま会長の言う通りにすれば、きっといい生徒会ができます!」

「そっか!……来年は頼むね!」

「はいっ!」


鈴木ちゃんは微笑んだ。





「会長ぉぉぉお!咲田翠と付き合ってるって本当ですかァァ!?」

「サリン…うん、ホントだよ」





サリンはそこで翠を見た。









「さっき新聞部に聞きました
……彼女宣言」

「ちょ、サリン、彼女宣言って!」


「しょうがないから認めてやるよ、咲田翠………いや、翠」



サリンは片手を差し出した。




「今更だけど、よろしくな」

「………うん」






翠はその手を握った。









(…………あれ、なんか僕のこの疎外感はなんだろう)





「じゃー、未来の生徒会を見に行きますか!会長、翠!」



サリンは僕と翠の手をひく。




「うん!」

「そうだね」

「あたし達もいっていー?」

「いいのかなぁ夕日ちゃん…なら、私もいい?」

「いいよ!もう皆で行っちゃえ!」

「悠貴、置いてくぞーっ!」


1人呆然としてる悠貴に叫ぶ。


「待てよ!」

「捕まえてみなさーいっ」


翠がふざけて言う。









生徒会はすごく大変だけど、それだけ得られるものがある。





それが青空にとっては仲間と恋と、友情。





それと見方を変えてくれた翠。






(生徒会になって、本当によかった!)






青空は、またあの頃のように。








きらきら、きらきらと。







輝いている気がした。








fin.