夕日side






「懲りないねー、親父」









暗く、広い駐車場に響く青空の声。









その声に驚いたのか、青空の父親が振り向く。






「…青空。」

「僕の名前呼ばないでくれる?その口で」



青空の表情は周りが薄暗くて読み取れないが、酷く声は冷たい。





「…何故ここにいる」

「ちょっと白黒つけたくてね」







朝日はカメラを構えたまま、じっと見ていた。







「あのさー。そこの女の人。この人ね、ただの女ったらしだよ?」

「そんなの知ってるわよ…だからこそいいんじゃない、ガキにはわかんないのよ」

「それならそいつがどんなに最悪かも、知ってるわけ?」

「…は?」





女はこちらに向き直った。







「……………壊した。







僕の、家族を。」