倒れてるお母さん。



頬が赤くなって、腫れてるお母さん。





「お母さんッッ!!??」



「どけ、青空」

「お父さんっ!何してるの!?お母さんはお父さんの帰りを待ってて…」





そう言いかけたとき、腹部に痛みが走った。







…え…?







何が起きたか分からなかった。







僕は吹っ飛んで、棚に打ち付けられていたから。






…けられた、のか……






「もぉ、苗木さんたら、こわぁーい❤」









…は?







誰だよ、その人。









よく見るとお父さんの隣には若い女性がいた。



胸元が大きくあいた服を来ており、超ミニスカート。





「……っ、え、おと、さ……ぐっ…」


痛みが今更体に染み渡ってきた。



イタイ……



イタイヨ……





お母さんはまだ気絶していた。






「…んッ……ふぁッ…んぅ…ッ///」








何…





堂々とキスしてんの………?





子供の前で。










許せない…









絶対に許さない……!







お母さんをこんなにして…浮気までして…





あの時の幸せそうな家族は、どこに行ったの?




約束したよね?





ずっと、一緒だぞ、って。







「…、は、ははっ………」





こんなものなんだ。







男って生き物は。








簡単に未来を壊すような、







そんな生き物なんだね。