「颯斗ママ!」

「真由ちゃん!来てくれてありがとう」

「それより、颯斗は?」

「まだどうなるか分かんないって」

「それより、真由ちゃん、お母さんは?」

「遅いから置いてきた」

「走ってきたの?」

「駐車場からだけどね」

私は中学のとき陸上部だったから結構足が速い

これだけは自慢かな

そういえば颯斗は事故にあったっていってた

「ねぇ、颯斗をひいたひとは?」

「ひき逃げだって」

ひき逃げ?

テレビでしか見たことがない単語が現実として起こってる

何で颯斗なの?

「美穂ちゃん!」

「亜紀ちゃん!どうしようあたし、」

「大丈夫よ!颯斗くんなら!」

「そうだよ!颯斗ならきっと大丈夫!」

「ありがとう、、」

カチッ

手術室のランプが消えて中からお医者さんが出てきた

「神崎 颯斗さんのご家族の方はいらっしゃいますか?」

「はい、颯斗の母です」

「説明いたしますのでこちらへ」

え?無事なの?

看護師さんに聞こう

「すいません 颯斗は!神崎颯斗のことは大丈夫なんですか!?」

「かなり危ない状態です。今夜こえたとしても、いつ目を覚ますかは分かりません」

「あ、、、そうですか すいません」

目を覚まさないってどういうこと?

死んじゃうかもしれないってどういうこと?

訳が分からなくなった私はベンチに座りこんだ