偽りのシンデレラ




そう耳元でささやいた。



「昔のことでしょ?」


ルイを睨みながらそういう。



「ハハ、そんな怒んなって、紫緒。」


来なければよかったって今更思う。



元カレの家なんて来ちゃダメなんだって。



「夜遊び激しくなったんだってな、紫緒。」



そして私に派手な身なりで夜の街を一人で歩いてる写真、男と一緒に歩いてる写真とかを何枚もテーブルの上にのせる。



なんで、ルイが…。



「俺の友達が紫緒を夜によく見かけるようになったって。いいのかな?日本を代表する天下の三国財閥のご令嬢が、こんな事してて。」



やっぱり嘘っぽい笑顔を貼り付けて私を見る。



「それに、恭也とも遊んでるみたいだしね。」



ルイは私と恭也がキスしている写真をテーブルの上に置く。



いつの間に…。



「何が目的?」