「うぅ…っ」


額が痛いっ。


「もー、どうしたらそんなところを痛めるのよー」


「あさちゃん…」


紅稀くんの寝顔を見てるうちに私も寝ちゃったみたいで。


朝起きたら抱きついたまま寝ていました。


そのせいか、次に起きた紅稀くんにデコピンされて今に至るわけです。


地味に痛いからやめてほしい!


誤魔化すの大変なんだよ…。


「もう痛くない?大丈夫なの?」


「うん、だいぶ痛みは引いたよ。転んでぶつけただけだしね」


転んでぶつけた。


ちょーっと無理がある言い訳かも。


それでも信じてくれるあさちゃんに、罪悪感が沸くけど、本当のことは言えないから仕方ない。


ごめんね、あさちゃん。