愛しているのはあなただけ

『おはよぉ。』

『ちーす。昨日の…』

学校まで来ると、もう、他の生徒は登校していた。

皆、早いなぁ。

校門を3人で歩いていると、いつもの声が聞こえてきた。

『きゃー!大地くぅん。おはよぉ!』

『空様ー!』

いつもながら、すごい…。
あたしが居る事ですら気づいてないかも…。

空と大地は、モデル顔負けの容姿なため、物凄くモテるし、学校には、たくさんの会員がいるファンクろラブまで出来ている。

はぁ。凄いな。あたしだっら、耐えらんないよ。

はぁ。そうため息を軽く吐いていると、一人の男子が声をかけてきた。

「あっ、あのっ。花園さん!」

「ふぉえ?何?どうしたの ?」

そう聞き返すと、彼はとても緊張した声で、こうで言った。

「お、俺っ、とっ、つ、つつつつ、付き合って下さいっ!」

…。またか…。
謝る方も一杯、一杯なんだからね!

「ごめんね。あたし、あたしが好きになった人しか恋はしないって決めてるの。」

そう言うと、彼はダッシュで駆け出した。

ごめんね。

そう、心の中で呟やいた。