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~ 実愛 side ~

私は心音のことを親友なんて思ったことない。

私は小学校のときからずーっと翔の事が好きだった。

引っ越しするって聞いて、ガッカリした。離れちゃうんだ…って思うとなぜかとても嫌で今の状態を手放したくなかった。
お母さんに言われた
「あ、実愛〜学校は変わらないからね??お家が移動するだけだから」
って言われた途端

とってもとっても安心した

引っ越し先はなんと
翔の家の近く…そしてあの子の家とも

私は心音の存在が酷く羨ましかった。

いつもいつも翔の後ろにちょこちょこついていて。

私が見るたび翔と一緒にいる。

小学生の私にしてはいい提案がうかんだ。

当時から腹黒いのね。

きっと心音は翔のことが好きに違いない。目の前で翔を奪ってやればいいのよ…ふふふふ

我ながら怖いと思った。

でも自分の願いを叶えるため。

私は自分で言うのもあれだけど
可愛いと思ってる。心音よりもね。

そして、私は心音の位置を奪い取ってやった。

けど、翔は心音を特別扱いし、心音をひとりぼっちにしてもすぐ心音のもとに駆け寄る。

ひどい…私がいるじゃない…
私の方が可愛いし性格いいじゃない…
許せない…絶対許せない…心音…
復讐してやる…

私は小学5年生で復讐心に駆られた…

翔に告白をした日

翔は照れながらOKしてくれた。

とても嬉しかった。

でも!心音がまだ好きそう。

心音を見る目がどうしてそんな切なそうに優しく見るのよ。

だから言ってあげたの

「翔…心音のこと妹みたいでとっても好きなのね。私も負けないようにしないと!!」

「ん、あ?あぁ… そうだな。」

それから翔は考えるように俯いて前を見た瞬間

「実愛幸せになろうな!!」

中学生の夏、初恋の人とようやく気持ちが通じた最高の夏でした。

でも、このことを心音には言わないように翔に言った

「え?? なんでだよ!! 心音にも言うのが友達だろ??」

友達か…私はそんなこと思ったことない。ただ、あの子の前ではいい子ちゃんでいるだけ。

「もしもだよ?? 恋人になったからよろしくって言ったら 3人の関係は崩れちゃうかもよ??」

「え??なんでだよ!」

「わたし達の関係に、遠慮しちゃうかも。」

そしたら、私の復讐計画が無駄になる

「んー。そうだな。」

こうしてわたし達は秘密の関係を作った。

〜実愛side end 〜