届かないこの想い …

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あの後、 私をおいて、先に帰ってしまった。

翔君… 私… 何かした?

ひとりで泣いてると

「どうした?大丈夫か?」

あれ、この人、どっかで見たことある。

誰だっけ?…

「俺のこと覚えてない?この前転校してきた同じクラスの山本裕麻。道案内してくれたよな?」

「あ 、 あの時の …」

「こんな夜遅くに暗い公園で何してるの?危ないよ。」

「大丈夫。ちょっと考え事してただけだから」

「そっか、俺もここにいようかなぁ」

この人、なんだろ、すごく、安心する。
翔君…お願い。
迎えに来て 。

その時。

「心音!なにしてんだよ!!」
え、迎えに来てくれた?
嬉しい…

「翔君♡」

「お前、浮気してたのか?」

「え … なんで … してないよ」

そんな時、翔君の目の先を見た
あ … 考え事してるあいだに、
裕麻君が寒いって言って手繋いでたんだった!

「ち、違うの!これは、ただ、寒かっただけで!」

「もしかして、彼氏?」

「裕麻君…離して…」

「あ!ごめんな 。」

「翔君! 誤解だよ!」

「見苦しい言い訳だな!付き合って1ヶ月で浮気か?」

「だから…違うの!翔君のこと大好きだよ…」

初めて、想いを伝えた。

「… 俺、 お前の考えてることわかんねぇーわ。お前とは付き合えねぇ」

「そんな…やだよ…翔君!」

「うっせぇな! これなら、実愛の方がいいな!じゃーな。」

「まって…」

走って追いかける。
歩くの早いよ翔君。
バタッ!転んじゃった。

そして、私の初恋は幕を閉じた。