あたたかいスウプ あたたかいモウフ
あたたかい家
あたたかい家族
最初から 僕のものではなかった

君の代わり 僕の務め
僕が奪った 君の幸せ
なんと皮肉なことだろう

君が死んだ3月5日
僕が入れ替わった3月5日
よくもわるくも 特別な日になったね

「だいすき」
抱きしめてくれるおかあさん
「こら」
叱ってくれるおとうさん
その 当たり前のような幸せ
本当は君のものなのに

「ありがとう」
申し訳なさ 嬉しさ
ぜんぶつめこむ 謝罪に近い「ありがとう」
きっと僕にしか伝わらない

そうして また
3月5日がやって来る
僕とこの家族が出会ったこと
蘇った 君と僕の記憶