それは決して手で触れられることができません








話しかけてみます


今日もそれは反応さえしてくれません


でも話しかけてくれる日を待ってみるのです






聞いてくれますか


昔話を話すかのように話してみます


反応があればいいのです


してくれればいいのです






でも今日も反応はありませんでした






明日も


明々後日も


一か月後も


一年後も


きっとないでしょう













触れないで


そう言ってバリアーを張った






まだあいつがいる


またあいつが来て 勝手に話をして去っていく






なんでだろう


なんでだろう


なんでだろう






掻き消す


お部屋をぐっちゃぐちゃにして






あいつはずっとずっと待っている


でも反応はしてあげないの













なんでよ


そう言ってそれは初めて泣いてくれた








バリアーを張ったままで













いつも いつも そうだ






それはそれのいうあいつのこと


あいつはそれ






おまえはそれを知ると






いつも いつも そうだ






必死に壊そうとするから












だから 分けてやった






おまえの


からだ


こころのいちぶ


きおく 




今度こそ丁寧に食べてみせるよ

















失敗


また、失敗しちゃったね






それは決して触れることができませんでした