僕だけの淡い淡いメモリー
いつになったら色褪せますか
あなたという断片 まだこの箱に残っている

賞味期限の僕らの会話
思い返して泣いてるのは僕だけですか

(高く低くもなく心地よいちょうどいい声
優しくリードしてくれる腕
「あなたらしい」 その考え方
すがってしまっていた あの頃)

あなたの名前 僕は大事にしまっておく
あなたの言葉もあなたの香りもあなたのさまざまな表情も
全部 全部 ここに遺しておこう

いつか必要になる時まで
鍵は机の引き出しにでもしまっておくから

つらいときにはいつでも この箱を開けて
そうして泣くのだ
あなたとはもう話せない
そのことに泣くのだ
涙が出なくなるまで 声が枯れるまで

誰も代わりにはなれない 
僕のダイジでタイセツな箱
そうして美化されていく存在 それがあなた

いつか必要じゃなくなる時まで
僕だけが覚えているから

(それからたくさんの体験をして
月日が経って 僕はオトナになった
あなた以外のこと いっぱい箱につめこんで)

あなたと似てる人を見つけた
デジャヴ? 運命のいたずら?
そうして思い出す あの箱の在り処を

もう開かなくなってしまっていた
それ以前に鍵をどこかへ失くしてしまった
今では箱自体も見つからないのです

いつか必要じゃなくなる時まで
いつか必要じゃなくなった時がきたなら 
僕はもう、大丈夫だ