直人「琉…お前何言って…」


琉…あの人の言葉を代理して真衣さんに…



真衣「それは…竜哉なの?本当に……」



琉「父さんは自分が死ぬことを分かってた
だから母さんに何も言えなかった
母さんに幸せになってほしかったから

父さんは何も言わずに母さんに別れを告げたんだ
それは父さんが母さんを愛するゆえの行動だ」



真衣「竜哉が私を?そんな…私はずっと…」



琉「愛してたから言えなかった
でも父さんは死んでもずっと母さんの側で母さんの幸せを祈ってた
そうだろう父さん」


真衣さんの後ろに居る琉のお父さんがコクリと頷いた


真衣「竜哉…本当に…?
竜哉はずっと私の側に居てくれたのね…
ありがとう……」


真衣さんはなにかが溢れるように涙を流した


真衣さん…私まで泣きそう…


真衣「琉のおかげで気持ちが楽になった…
ありがとう…

その力私はずっと気味悪い物だと思ってあんたを否定し続けてきた…
だけど今は琉のその力に感謝するわ…」


琉「もうあんたには会わない
あんたも俺の事は気にせず北海道で幸せになれよ」


会わない…それが琉のケジメなんだろうな


真衣「…そうね
母親らしい事しなかったけど竜哉と一緒に琉の幸せを祈っててあげる…」


琉「これで本当にサヨナラだな。母さん」


サヨナラ
琉はただそれだけを残して真衣さんの元を後にした


明日でもう最後なのにあっさりしてる所が琉らしい…


桜「これがケジメなんだね」



琉「…お前等色々悪かったな。関係ねえのに巻き込んで…蓮も桜も不安にさせたか…」



桜「…琉、本当にいいの?」


琉「あの人も俺ももう会わない方がいいんだ」


琉…今どんな気持ちているの?
でもどこかスッキリしてるみたい…


琉「それに今の俺にはお前等がついてるからな」


直人「あたりめーだろっ
嫌がっても俺は琉の側に居てやんだからな!」


なお……


琉?うるせぇよ直人」



琉笑ってる…良かった
私笑ってる琉が一番好きだよ…