誰にも知られない、語られない話


僕はできるだけ君を大切に育てた。

恩を着せるかのように。

勉強を教えてる時、僕は先生になれた。

君より上なんだ。

教えてる時、いつもそう思っていた。

しかし、君はどんどん知識をつけて行った。

僕は恐怖を覚えた。

いつか君に追い越されてしまうのではないか。

あの惨めな君は僕より先に行ってしまうのではないか。

そう思うと恐ろしくて夜も眠れなかった。

そして、気が付くと戦争が始まった。