誰にも知られない、語られない話


その日は雨だった。

僕は何でもかんでも一番じゃなければ気がすまなくて、一生懸命勉強した帰りのことだった。

路地裏で倒れている君を見つけたのは。

ボロボロな君を僕はしばらく側に立って見ていた。

嗚呼、なんと惨めなんだろう。

僕は高揚感をいだいた。僕より下がそこにあったのだ。

しかし、君は僕を睨んできた。まるで野良犬のように。すごく惨めだった。

だから、僕は君を拾った。