「怖い…怖いんです…怖いんです…!!!」
男はひたすら怖いと叫んでいた。
俺は訳が分からなくて泣きそうになっていた。
「助けて…!!ヒック…助けてぇぇぇ!!」
「バタンッ!」
ふと、扉が開かれる音が聞こえてきた。
そして次の瞬間ーーー
「バンッ!」
「うっ!」
俺の腕を掴んでいた男が撃たれたのだった。
俺の腕を掴んでいた男の手は一瞬にして力が抜け、鈍い音を立てて床に転がった。
「っ!!!」
俺はパニックになった。
歯がガタガタと震えるだけで、体はまったく動かなくなった。
ーーースタ、スタ…
ふと近づいてくる足音。
奴隷売りが自分に近づいてきているのだと、即座に分かった。
ーーーこ、殺される…!!
俺はギュッと瞼を閉じた。
「ーーーいいか、目無し坊主」
「っ!」
ふと、耳元で奴隷売りの静かで低い声が聞こえてきた。
「お前も奴みたいに暴れたら、頭を撃ち抜いてやるからな」
「っ!!!」
ふっ、と奴隷売りは笑うと、俺から離れていき、扉から出て行ってしまった。
ーーーバタン!
扉の閉まる音と同時に、俺はゆっくりと床に横たわった。
そして、ただ呼吸だけを続けた。


