金額は「4500」と叫ばれて、それ以上上がらなかった。
「よし、決まりだ!」
ビクッ!
「決まりだ」という声に、俺は体が大きく震えた。
え、待って…
ちょっと待って…
母さん……
『ごめんなさい、アルバート。
ーーー許して…』
ーーー母さんを恨んでいた。
「ごめんなさい」と言われるたびに腹が立った。
「許して」と言われるたびに、「許さない」と心の中で呟いた。
だけどーーー
「母…さん……グスッ…」
このとき俺は、
死ぬほど母さんに行って欲しくなかったんだ。
「ついてこい!」
「いやああああ!!!」
すぐ隣で、母さんの叫び狂う声が聞こえてきた。
俺はーーー嗚咽していた。
待って…
待って……!!
行かないでよ…母さん!!!
「いやよ!せめて息子も連れて行って!
お願いだから一緒にいさせて!!
あの子はーーー」
ーーー私がいないとだめなのよ!!
生きられないのよ!!!


