相棒の世界





ーーー俺は犯行に及んだ。



鷹目と銀髪の男が特訓をしている中、姿を消して近づき、隙を狙って男を刺したのだ。



「鷹目!やったぞ!!」



俺は鷹目に気づかせるために演じた。



銃を奪うことを手伝った、鷹目の『相棒』の黒犬を。




「チャンスだ鷹目!それが銃だろ!?逃げようはやく!一緒に行こう!!」




俺は演じてでもいいから、



鷹目の相棒でいたかった。




鷹目をーーー



取り戻したかった。




「鷹目!何ぼーっとしてんだ!行くぞ!!」




しかし、俺がそう言って手を引いた時ーーー







「ーーー黙れ!!!!!」



ビクッ!



鷹目は俺に向かって、ものすごい形相を浮かべて怒鳴ってきたのだ。




「え…?」



「どうして…刺した…」



鷹目は身体中が震えていた。



俺に対する憎しみでいっぱいになっているみたいに。



「どうして刺したんだ!!誰も頼んでいないだろう!?…グスッ…なんでだよ!黒犬!…グスッ…なんで刺したんだよ!!」




おまけに涙を流していた。



どうして…



その男のために涙を流してるんだよ…!!



俺の目にも涙が溜まってきた。



「なんで…なんでそんなに泣いてるんだ…?こいつの銃、お前ずっと奪おうと頑張ってただろ?…俺、お前一人に任せるのは申し訳ないと思って…グスッ…手伝いたかったんだ……」




鷹目、気づいてくれよ。



こいつは『悪』なんだよ…。




頭は混乱し、混乱した故に真っ白になり、俺はとにかく演じるしかなかった。



『相棒』をーーー。