気づけば小屋を出て、町中を歩いていた。
とにかく何か食べ物を探してきてやらないと。
「ーーーまいど!」
カランカラン…
ふと、目に入るワールドの店の扉。
そこにはーーー
「っ!!」
鷹目がずっと欲しがっていたシルクハットを頭にかぶった大富豪が立っていた。
隣にいる豪華な指輪をした婦人と何か楽しげにしゃべっている。
「…っ!!」
気づけば俺の足は勝手に駆け出していた。
そしてーーー
「な、何をするんだ!!」
いつの間にか大富豪に飛びかかっていた。
「返せ!!」
「あぁ!?」
「それは鷹目のものだ!!」
ーーー返せぇぇぇ!!!!!
ドフッ!
「うっ!」
ガンッ!
「ぐはっ!」
俺はその大富豪や店の中から出てきた男たちに蹴られ続けた。
「この薄汚いガキがぁ!!」
「はやくその汚い手から帽子を離すんだ!!」
だけどーーー
ギュッ…
俺はどんなに殴られても、どんなに蹴飛ばされても、絶対に奪ったシルクハットを手から離さなかった。
これは…鷹目のものなんだ……
死んでも離してたまるか。


