兎が相棒になってから、俺たちはすぐに南町へと移動した。
「すっげぇぇぇ!!!」
「うるさいぞ鷹目」
兎は本当にすばらしい能力の持ち主だった。
地面を助走もつけずにただ蹴っただけで、300メートルも跳ぶのだ。
元々体重が軽かった俺は、いつも兎に背負ってもらっていた。
そしてーーー
空からこの町を眺めては口元を綻ばせていた。
『世界』は、
こんなにも美しいんだな。
はやく兎にも、
『愛』が満ち溢れた世界を見せてやりたいな。
「兎ちゃん」
「なんだ」
「今さらだけど蛙(カエル)でもいいんじゃないかっ?それかカンガルーとか…「兎でいい」」
ーーーはははっ!
イーグルがいつも笑っていた理由が分かったような気がした。
誰かを愛し、そして救うことはーーー
こんなにも嬉しいことなんだ。
こんなにもーーー
幸せなことなんだ…。
俺は兎が大好きだった。
心から愛していた。
まさか思ってもいなかった。
そんな時にあいつが現れるなんて。


